「浪華城焼討」
2012/02/06(Mon)
司馬遼太郎著 「浪華城焼討」を読む。

 これは司馬遼太郎短編全集八のなかの作品。

 きょうは夫の付き添いで午前中運転免許証の更新に行き、昼は市会議員の新年会に行った。
 帰ってテレビを見ながら毛糸の帽子を編んで日を暮らした。
 帽子は、何十年ぶりかに編み針を持ってまったく適当に編んだので編み上げるまでには何度も頭に合わせながら、編んでは、ほどいてみたりで、本を読んだことはまったく忘れていた。
 記録しようと思ったら、内容をすっかり思い出せない。
 
 本文中の印象的な言葉をどうにか思い出した。夫にもその言葉を話したので思い出したのだ。誰かに話すと話した内容を覚えているので思い出しやすい。
 「土佐の志士は長州のミカン畑のコヤシになり、薩摩の芋畑のコヤシになった」という言葉だ。

 そうだ、これは土佐の勤皇の義士の話。
 土佐の勤皇の志士は、藩が佐幕派だったために斬られても藩がなんの故障も言い立てないので遠慮なしに斬られた。犠牲者は薩長藩よりも多いのに、維新が終わってみたら維新政府は薩長に独占された。
 その一例。

 土佐の脱藩浪人田中顕助は仲間8人で長州の三田尻の招賢閣に行き、高杉晋作から長州征伐の根拠地になっている大阪城に将軍家茂が入城するのでそれを斬るように言われる。そのときは高杉晋作は藩の中心から遠ざけられていたために軍資金をわずかしか用立てることができずにいた。
 大坂で身を潜めながら計画を練る。8人では城を焼いたばかりでは効果がないので後方攪乱のために途中、篤志家をさがしては一宿一飯に預かりながら同志を募りに3人は山陰路へ遊説に出かけることにした。
 女が出来て、おいしいご飯も食べられている顕助はでかけない。
 出かけた三人は篤志家と思い寄付をお願いした庄屋に強盗が入ったと言いふらされ、近隣の村人によってたかって殺された。後になって三人が勤皇の義士であることがわかって村人によって大きな塚が出来、庄屋は村人に腹を立てられて相手にされなくなる。
 このように、一流の志士はほとんど死に、才質ともに三流の顕助は長寿を得て多くの栄誉を受けた。土佐の志士としてはめずらしい。

 ここまで、彰義隊や新撰組、勤皇の志士などの、司馬遼太郎のいう三流の人々の話を立て続けに読んでみると、世の中三流の人がほとんどで、私のような普通の人間の人生が混迷の時代をどう生きていくのか見ているようで、切なさが自分のようでいろんな人生を肯定して読めることに気づく。
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「槍は宝蔵院流」
2012/02/03(Fri)
司馬遼太郎著 「槍は宝蔵院流」を読む。

 これは司馬遼太郎短編全集八のなかの作品。

 1863年壬生で新撰組が結党され、すでに京都守護職御預隊員は決定していた。
 できるだけ多くの道場を隊員募集の勧誘に走り回っている。
 そんな時入隊が決定したのが、宝蔵院流の槍の名手谷三十郎で、養子の喬太郎重政をつれていた。
 近藤勇に気に入られていた谷はすぐ一隊の長になり崇拝者が日ごとに増えていった。
 隊の代表者芹沢鴨が暗殺され近藤勇が代表者に代わると谷は態度がだんだん高圧的になり、ほかな隊員とくに土方、沖田、永倉、藤堂、斉藤、服部、など新撰組をになっている剣客が怪訝な思いをしていた。原因は近藤勇が喬太郎重政を自分の養子に迎え名を周平と改めさせたことによる。
 池田屋事件のとき、近藤勇は討入り組みに大将たる者がその長子を副将格として戦場に連れて出る古来の法にしたがい周平を沖田、永倉、藤堂、に加えた。
 しかし、その池田屋事件いらい、谷の人気がなくなった。
 池田屋事件で、局中きっての怯懦が自分の養子周平であったことに気づき、耐えられず自分の私邸に近づけず平隊士とし、谷さん十郎に対してもいかがわしいものを掴まされたという腹立ちがあった。さらに谷三十郎にもその人品を疑うようなことがあり、斉藤が斬らざるをえなくなる。
 養子周平は鳥羽伏見の戦いのとき混雑にまぎれて姿を消した。
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「彰義隊胸算用」
2012/02/01(Wed)
 司馬遼太郎著 「彰義隊胸算用」を読む。

 これは司馬遼太郎短編全集八のなかの作品。

 彰義隊に興味を持つ人はきょう日いないと思うが、私はイメージはあっても実際歴史小説として読んだことがない。読んでみたが、明治の維新末期をさまようハイエナのようなものだった。
 まるで、戦国時代のおわり冬の陣夏の陣に大阪城に集まった浪人と同じだ。
 江戸は将軍あっての江戸である。
 新政府と言う得体の知れないものに江戸を明け渡せるかとの思いがあったために彰義隊への期待があったのはわかるが・・・・・と思う。
 
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