『ちいさいモモちゃん』
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2017/08/04(Fri)
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松谷みよ子著 『ちいさいモモちゃん』 を読みました。
本当に小さな子供向けの本であろうということは想像できていたのですが、『おときときつねと栗の花』と『ふたりのイーダ』を読んで、彼女の創作による作品をもっと読んでみたいと思っていました。 ぐうぜん今日、夫が安佐市民病院に入院したのですが、外来で説明を聞いてくださいといわれて待っているとき、この本を見つけました。読みかけていた本をそっちのけで、161ページ最後まで読みました。お話に引き込まれて、読んだのですが、このような幼児の本に夢中になれるなんて不思議でした。 菊池貞雄という人のかわいい絵が各ページにあり、それも楽しめます。 この本には、テレビで人形劇のように放送された時の写真ではないかと思えるようなページが4枚差し込まれています。そうして、人形制作 小室一郎、喜多京子、仲沢照江・小道具 片岡道太郎、平岡真魚・構成デザイン瀬川拓男、と巻頭に紹介されています。瀬川拓男は、著者の夫です。風呂先生にいただいた『民話』のなかで取り上げられ考察が試みられている人です。 そしてこれも、名作でした。1974年に初版が発行されてこの本は1992年56刷のものです。他の装丁で出版されている本の方がもっと人気のようです。 最後に、モモちゃんとあかねちゃんの本(全6巻完結) 1、ちいさいモモちゃん 2、モモちゃんとプー 3、モモちゃんとアカネちゃん 4、ちいさいアカネちゃん 5、アカネちゃんとお客さんのパパ 6、アカネちゃんのなみだの海 との紹介があります。 これらは、著者の家族の歴史が伏線になっているので、夫婦の離婚を、ちいさな子どもたちがどのように感じて成長していったのか。そして、父親の死をどのように乗り越えようとしたのか、それがどのように描かれていったのかを知ることにはとても興味があります。 生活の中の出来事をファンタジックにとらえ表現することは、ある意味生活をシンプルにとらえ、核心に迫っているとも思えます。 スポンサーサイト
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