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『センス・オブ・ワンダーを探して』 ⑵
2018/09/17(Mon)
   この著書にも、『動的平衡』で、述べられたことが、いろいろな医学の応用への警鐘として述べられています。
 生命体を分子機械のような考え方で、その一つだけの部品を働かないようにして、生命体にどのような異常が起きるか観察して、部品の役割を言い当てようとしたノックアウトマウスが、多くの予想に反して何の異常もなくすくすくと成長していく実験を通して、生命体に、機械的な操作を行うことへの疑問を投げかけるのです。

 動的平衡の考え方をベースにすると、生命の部品は一つのパーツが一つの機能を持っているのではなく、互いに他と協調しながら、その共同作業の中である機能を持っている。何かの働きをするパーツがなくなれば周りのパーツが亡くなったパーツの役割を覚えていてその欠落を埋めるように動いて動的平衡を作り出すというのです。
 生命の部品は機械のようにきちっとしたものではなく、ユルユル、ヤワヤワなウエットなものなのです。とその復元力を説明します。

 ノックアウトマウスのための実験が続きます。多くのマウスがその実験の犠牲になります。福岡氏は、私より10年と半年後に生を受けた人で、この対談の時が51歳でした。
 「そろそろ私も人生のしまい方を考えないといけないと思っているんです。」
 「・・・生命の探究をしていたはずが、いつの間にか死の生物学をやっていた。・・・私たちは積極的に飽くことなく殺しているんです。しかも、自分で殺すだけでなく学生たちにも命じてやらせている。それをやめようと思っているんです。・・・実験を通した科学研究では私は大発見は出来なかったけれども小発見は幾つかしました。幾つかの遺伝子を見つけて「Nature」に論文も掲載されました。だから、もういいんじゃないかと、これからは死を詮索しすぎたのをちょっと回復する、繋ぎ直す仕事をしなきゃいけないんじゃないかなって思っているんです。」と述べています。これについては、私も69歳まで生きることができました。病気になっても、大きな手術を受ける気持ちはありません。体に動的平衡の限界が来た時が終わりで十分だと思っています。裏山を散歩していろいろな生き物と出会ったり、輪廻の中に生存できている自分を感じていられる本を読んでいる方が、しあわせと思います。

 最後に、阿川氏の、マツコ・デラックスさんが「人間力が衰えているときに、私みたに男か女かよくわからない怪しいものが跋扈する」とおっしゃっていたんですけれども、・・・・ハカセは人間はどうなると考えていらっしゃるんですか。との問いに、間違いなくやがて急速に廃れていきますよ。人間ほど適応力を失ってしまった生物はいないですよね。みんな夏だったらクーラーの中で育っているから、たとえば温度が50度になったら死んじゃうでしょう。地球の歴史を見ていると酸素濃度なんて言うのはメチャクチャ上がったり下がったりしているんですよ。酸素の濃度が高かったときは代謝効率が上がってすごい大きなトンボとか恐竜とかができてきたんだけど、今は二十パーセントまで落ちていますからね。・・・・と答えています。ほんとに、いま山に登っても、食べれるキノコを見分けられる人もいなくなりました。

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