FC2ブログ
『生命の科学 静かなる改革』 (1)
2018/09/24(Mon)
 福岡伸一著 『生命の科学 静かなる改革』を読みました。
 集英社インターナショナルより、2017年1月第1刷発行で、定価700円+税です。

 福岡伸一の著作が5冊目となりました。
 1冊目はほんとうに新しく出会う人名や彼の研究する分野の専門用語、出会ったことのないミクロの世界の話で、何が何だかわかりませんでした。2冊目から、そのような言葉にすこしなれて、ミクロの世界から見る、生命の話が少しずつ分かったつもりになってきました。この調子でいくともっと理解が進んで楽しくなってくるのではと期待しての5冊目でしたが、これはまた、ずいぶん難しい本でした。

 しかし、この本を通してある時代の、もちろん平成30年ころの、一研究者の姿は、垣間見ることができることが実感できてきます。
 何のために研究するのか。
 研究は莫大の経費を必要とします。
 そのために、研究が、世のため人のためにどのように貢献できるのか。
 という問題に並行して、出資者の要望に応えていかなければならないという課題があります。
 そういった課題が、それぞれの研究者の研究を支える、探究心とどうかかわっていくのかというところです。
 そこのところ、まず第1章の最初、「失われた矜持を取り戻すために」というところで述べています。
 ≪研究者が失われた矜持を取り戻し、純粋な探究者として再起するには、20世紀から、21世紀にかけて大展開した生命科学の道のりを今一度振り返り、この基本的命題を再確認する必要があるのではないか。そんな危機意識が本書を執筆する原動力となった。≫
 研究者の置かれた立場が、科学の進歩の度合いと、時代の状況を現わしているように思われます。
 彼は、かって自分がポスドクとして勤めたことのある、ロックフェラー大学に出かけての対談を第2章に掲げます。対談相手は、ノーベル受賞者である神経生物学者のトーステン・ウィーゼル氏、神経生理学者のポール・グリンガード氏、分子生物学者のポール・ナース氏、ほかに、神経生理学の権威であるブルース・マキューアン氏・細胞生物学者の船引宏則氏です。

 夫々の科学者に最後、物理学者のエルヴィン・シュレーディンガーの『生命とは何か』という本をもとに、「あなたにとって生命とはなんでしょう。今のあなたは、生命をどう説明するでしょうか。」という質問をします。
私は生命を、
トーステン・ウィーゼル氏は「バランスのとれた生活を送るためのコツ」といいます。

ポール・グリンガード氏は「細胞が成長し、分裂してできる有機体」あるいは、「私たちは誰なのか」に注目するのはどうでしょうともいいます。


スポンサーサイト
この記事のURL | 未分類 | コメント(0) | TB(0) | ▲ top
<<『生命の科学 静かなる改革』 (2) | メイン |  『黒いちょう』>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://yamanbachindochu.blog106.fc2.com/tb.php/1136-06991dd7

| メイン |