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『五箇山ぐらし』
2021/04/11(Sun)
  かつおきんや(勝尾金弥)著 『五箇山ぐらし』を読みました。

この作品を読むのは2度目です。昨日「通史会」に参加して、排便処理についての話題が出たのがきっかけで、もう一度読んでみたいと思って1日あまりで読み返したのでした。

最近体調が悪く集中力がないせいで、一日あまりでかなり分厚い本を読み上げるということは全くなくなっていたのですが、一応ブログにも残しておこうとさらに頑張っています。

 

読み返した目的というのは、まずこの本が我が家にあるかどうかが問題でした。停年最後の職場で、古い図書を廃棄することになったとき、そのなかから間違いなくこの本を我が家に持ち帰っていたかどうかが問題でした。見つけ出してほっとして改めてこの本を撫で返しました。著者は子ども向けに書いているのですが、大人が読んでも充足できる本なのです。

 

この本の内容については最初に読んだ2011年8月1日のブログに記録しています。よって、このたびの読書で改めて興味深かったことについて記録します。

この作品の著者勝尾金弥児童文学者というより、民俗学者といえると思えたことです。江戸時代、身分区別は士農工商とはっきりしていました。わたしは農家に生まれたので農とは米を作る人々のことだとすっきり理解していました。しかし、この農の身分のなかには、米の取れない地域の農も含まれそうです。この作品の主人公の少年松吉は米づくり農家に育たのですが、イナゴの大量発生で何升かの年貢が足りず家族ぐるみ流罪で行かされたところは、養蚕農家でした。そして、すべて藩が買い上げる塩硝づくりもしなければなりません。塩硝づくり用の家の手入れ(村全体で行う共同作業)や、日々の食べ物のための畑仕事や山菜取りなどで、朝早くから休む暇などなく、泥にまみれて働きます。これも農の部類に入っていたと思えます。その生活手段となる技能を子供が学んでいく姿をきちんと描いているところが、並の民族学者ではないと感じさせるのでした。

そして意外なことに気づかされました。それは、為政者の理不尽なやり方で、罪人にされ、生まれたところを追われさげすまれる身を一番許せない祖母が、「私たちは何も悪いことはしていない。仏さまはちゃんとお見通しや。なみあみだぶ・・・・・・。」といって気を静めて大きな力を得ているということでした。

ブログには記録していませんが、3月に片田珠美著『許せないという病』という新書本を読みました。これは、78歳の友人の娘さんが突然お母さんには内緒でねと我が家を訪ねてきて、ある人についての怒り心頭の悩みを打ち明けていってから、どうしたものかと読んだ本です。しかし、この読書によっては何も感じられずにいたのでした。

しかし、この本では、宗教はとりあえず、気持ちを整えて、冷静に判断できるという大きな力を与えてくれるものだと思えたのでした。

 

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