『ある運命について』 ⑥
2008/11/25(Tue)
 司馬遼太郎著 『ある運命について』ー「服従について」小野田寛郎氏の帰還ー を読む。

 この人の帰還について考えさせられない人がいるだろうか
 私も自分の人生の中で世間に起こったビッグニュースといえばこの小野田寛郎の帰還である。
 読んでみるとあれは、昭和49年のことであったのだ。彼は戦後29年ジャングルの中で軍人として一人で生きてきた。

 実際私のような人に頼りきって暮らしている人間にとって山姥になることは夢のまた夢、このように自立できたらと切に願っているが一日たりとてできるものではない。
 そんなことはどうでもよいことだが司馬遼太郎はそもそもこんなことが起きるという日本軍の無計画さ思い付き主義にあきれ返っている。
 
 ≪太平洋戦争の末期は、日本陸軍の組織と内容と思想では、戦争をするというよりも、それ以前に、戦争そのものに適応することさえできなかった。自然、参謀本部といっても、彼らが戦争そのものに適応できないためにまったく無為無策で、毎日出勤しては立案、命令書といったものを、作文していただけといっていい。その膨大な作文の中に「残置諜者」というものがあったのかもしれない≫
 ≪「ああは命じたものの、適当に状況を判断していわゆる復員兵として帰ってくるだろう。」と思ったに違いない≫
 だからといって命令者を責める前に29年間自分を律して命令を守れることについてまったく理解できない人間であるとコメントしている。私はすごい能力者であると思う。
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