『中年シングル生活』
2009/04/18(Sat)
関川夏央著 『中年シングル生活』 を読む。

1997年出版。

終始一貫シングル生活の悲哀が書かれているエッセイ。

彼はどうもわたくしと同い年。
中年シングル。
うらやましい限りと思っている私たちにとっては、まあお互いないものねだりといったところか。
どちらにせよノー天気なところは私たち世代特有かとも思える。

なかに、樋口一葉や夏目漱石、斉藤緑雨、高村光太郎、ひさしぶりにであう国木田独歩などのエピソードもあってそのあたりは楽しんで読めた。

また、小さいころ歌って聞かせてもらった「浦島太郎」のうたを勘違いしていたエピソードもおもしろかった。

一番 「乙姫様のご馳走に、鯛や比目魚(ひらめ)舞踊り、ただ珍しく面白く、月日のたつのも夢のうち」

四番 「帰ってみればこは如何に、元居た家も村もなく、路に行き会う人々は、顔も知らない者ばかり」

この曲を、「ただ珍しく面白く月日のたつのも夢のうち」と暮らしているとついに「怖い蟹」と出会わなくてはならないと思っていたという話は、私たちにもその手のエピソードには事欠かないことを思い大笑いして読んだ。

さいごの「昔知った物語」は少し長いが、山田太一の『男たちの旅路』というテレビドラマのことが書かれている。鶴田浩二ふんする警備員の男が、特攻隊の生き残りで、女もろくに知らずに死んでいった戦友への義理立てとして結婚する気になれないといっていたが、50を過ぎて23歳の女性と結婚するという話が心に残った。
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