『忘れがたみ』(2)
2009/05/25(Mon)
安岡章太郎著『忘れがたみ』を読む。(2)

1999年出版。 

 『つくだ煮の小魚』

  ある日 雨の晴れまに
  竹の皮に包んだつくだ煮が
  水たまりにこぼれ落ちた
  つくだ煮の小魚達は
  その一ぴき一ぴきを見てみれば
  目を大きく見開いて
  環になって互いにからみあっている
  鰭も尻尾も折れていない
  顎の呼吸するところには 色つやさへある
  そして 水たまりの底に放たれたが
  あめ色の小魚達は
  互に生きて返らなんだ
                
 この書は、エッセイなどをまとめたものである。

 井伏鱒二について語ったエッセイが数編あるなかで、井伏鱒二のこの詩を引用したものが2編ある。

 この詩は、すでに亡くなっている井伏鱒二が「ほら!この小魚 を見てごらん!ね!生きているようだけど生きてはいないよね!」といっているようだ。

 そういえば、井伏鱒二の作品は、情景や心情が、生きて私たちに語りかける。


 いろいろの作家との交遊録が出てくる。

 とくに吉行淳之介や遠藤周作、エッセイではなくそれぞれの作家の代表作というようなものを読んでみたいと盛んに思える。
 とくに、遠藤周作など・・・。
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