『蛍・納屋を焼く・その他の短編』 4
2009/12/15(Tue)
 村上春樹著 『蛍・納屋を焼く・その他の短編』を読む。

 「めくらやなぎと眠る女」

 めくらやなぎとは、高校生の女の子が入院中に作った詩に出てくる木で、想像上の柳の木だ。
 めくらやなぎの花粉をはこんで蠅は女の耳にもぐりこみ、女を眠らせる。女の体のなかにはいって肉を食べる。
 若い男が方手で蠅を追いながら眠っている女に会いに丘を頂上めざしてのぼってくる。でも、結局苦労して登ってきたが娘はもう蠅に食われちゃってた。という詩。

 その話を作った女の子は、友達のガールフレンドで友達にさそわれて病院の見舞いに行ってその詩のはなしを聞いた。

 ずっと年下の耳の悪い従兄弟を連れて病院に行き、その病院で、かってそんな詩の話を聞いたことを思い出す。

 従兄弟は、耳が聞こえないときがときどきあるのだが、その原因が分からず前の病院で耳ではなく、本人に、あるいは家庭環境に問題があるのではといわれ、母親と病院とが喧嘩になり病院を変えてみてもらったのだが、この病院でも原因が分からず同じようなことを言われ、従兄弟のなんともいえない気持ちと、この詩のはなしをだぶらせている。

 自分には症状があるのに原因が分からないといったことはよくある、そんなときの微妙な思いも描いている。
スポンサーサイト
この記事のURL | 未分類 | コメント(0) | TB(0) | ▲ top
<<『蛍・納屋を焼く・その他の短編』 5 | メイン | 『蛍・納屋を焼く・その他の短編』 3>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://yamanbachindochu.blog106.fc2.com/tb.php/288-4d2a1af5

| メイン |