『聖徳太子』上1
2010/03/03(Wed)
 梅原猛 著 『聖徳太子』上の序 を読む

 結構圧巻。
 まずは序。

 聖徳太子の研究書の中でのこの書の位置づけと、自分の経歴の中でのこの書の位置づけについての説明。
そして、いままでの研究著作のおおくが、聖徳太子にまつわる論証となるべき資料が日本のもののみによっているので、これを、広く東南アジアの資料に広げてせまってみよう、そして、政治史のみならず経済史、文化史、宗教史など総合的に見ていくことで聖徳太子の実相に迫ってみようとすることを述べている。

 それまでのものはそうではなかったのですか?との素朴な感想を持つ。

 確かに、私が面白がって読んでいる歴史小説の中で、「ぺリィー来航」はほとんど日本側のしかも政治的な側面だけで語られているが、何かの本でこの黒船に何の目的でどんな人たちが乗っていたかということについて詳細に書かれてあった本を読んで意外な思いをしたことがある。なかでも、植物学者が乗っていてアオキの研究のために生息地を見たり、採取して持ち帰りたいと期待していたとようなことも書いてあったのが印象的であった。信長の時代に交渉があって盆栽にして持ち帰ったものが増やせず、鎖国している間中、植物学者にとってはこのことが気になっていたのであろうか。
 また、国文学者である梅原猛と物理学者である湯川秀樹に勧められて心理学者の河合速雄が『明恵夢記』を著作したことを思い合わせると総合的な見地から何かを解明しようとする姿勢に意欲を示していた頃に書かれたものとこの書に対する私の期待も広がりそうだ。







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コメント
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あかねさんの読書力は凄いエネルギーですね。図書館の貸し出しを3度も延期してもらいやっと、榎本武揚を読み終えました。なぜオランダが日本に友好的だったのか、オランダ側からの本を読んでみたいと思っています。幕末もので、これといった人物、または本がありましたら教えてください、あかねさん推薦の本を読んでみたいと思います。
2010/03/05 16:40  | URL | かわぐちえいこう #-[ 編集]
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 この書は、もちろんエイコウさん紹介で読み始めたのですが、思ったより大作で内容が濃いのに吃驚しています。
 実は朝鮮半島に任那を中心とする日本の統治する地域が沢山あったのがいつ頃で何故そうなってそしていつなくなったのかが長年知りたいところでした。その様子が1章でよくわかるのが夢のようでした。 それでも、どんな本を読んでも自分なりの課題は残りますよね。私はその頃言葉が地方地方でどのようであってどういった通じ方をしたのかが知りたいところです。それにしてもエイコウさんは、これだけのものを読まれていたのですから聖徳太子辞典が頭の中にあるのではありませんか?
 私は、読むと直ぐ書名ごときれいさっぱり忘れるので秦河勝に何を読んでこれほど入れ込むようになったのかまるで思い出せないのですが、幕末のものもそんな感じです。黒船のことは井上ひさしの本ではなかったかと思います。井上ひさし(歴史物を読むには意外なキャラですが)では、信長の頃のポルトガル人などの日本の様子を本国へ報告したものをつづった作品などが大変面白かったのも思い出します。
 オランダは一時は国がなくなっていて国旗を掲げられるのは長崎の出島だけというときもあったような気がします。また高田屋嘉兵衛が、北海道の国後択捉島に行ったときオランダがここをオランダの領地とするといったような立て札(?)を立てたままそれが朽ちていたようなこともあった気がします。
 明治維新はぺリィー来航の嘉永6年には20代で、下級武士、郷士など低い身分の人たちだけで成し遂げられました。平成の維新も中国日本省になりかけたとき20代の貧しい青年が高杉晋作のごとく立ち上がってくれるでしょう。それまで生きて見届けたいものですね。
 
2010/03/05 22:41  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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