『林蔵の貌』3
2010/03/18(Thu)
 北方謙三 著 『林蔵の貌』 第三章を読む。

 三章も主語のない文章で始まる。
 この章では林蔵は、宇梶屋惣右衛門が作った500石ではあるが船底を尖らせ波が良く切れるようにした丈夫な船に乗ることを宇梶屋惣右衛門に強く誘われ、水戸藩士の狩野信平と、宇梶屋惣右衛門と越前三国の伝兵衛と伝兵衛の下のもの14人とで箱館から根室・宗谷・樺太へとそして樺太島をまわって東の海岸から南下して、択捉をも目指そうというところで第4章へ・・
 境遇も身分も立場もちがう四人がお互いの目的を探りあいながら幕府の奉行や高田屋やロシアや原住民ギリヤーク人から身を守りながら極寒の地への思いを熱くするところはワクワクのしどうし。
 この時代、幕府の中では領地は東北まででよいと考える人もいたという。
しかし、密貿易でどうにかやりくりをしていた藩にとっては、また、この国は将軍のものではないと言う考えを持っていたものにとっては争奪戦であったであろうことが伺える。
 このあたりは、幕末から明治維新・明治にかけて、下田・函館を開港したり、共和国を作ったり、武士団を開墾に送ったりした歴史を前もって匂わせるようなところがあるが、めったに人を寄せ付けない厳しい自然環境が、これだけの海産物をほおっておいたのだろうと思わせる。


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