『偉丈夫』
2010/06/14(Mon)
 藤沢周平 著 『偉丈夫』 を読む。

 家代々祐筆役の片桐家の婿権兵衛。
 
 ≪六尺に近い巨体、鼻はしっかりとあぐらをかき、口はしっかりと結ばれている。そして寡黙。≫

 藩の誰もが偉丈夫と認めている。
 その彼が、境界争いの掛け合い役という大役を仰せつかり夫婦共に青ざめる。じつは見た目の偉丈夫とは違い蚤のような心臓を供えた小心者であることを妻の満江だけが知っている。
 本藩との漆の取れる山の境界線をめぐって、分藩となって70年たった頃より100年間この境界をめぐっての争いが続いている。
 いよいよ、掛け合いの日に黙って相手の言い分を聞いていたが、権兵衛は、境界を決めた藩祖の意志を持ち出し、その意志を曲げて境界を変えるると言うなら一矢報いるとふるえながら発言をする。

 後日、「漆山の線引き問題は不毛の論争。本年を以って打ち切り」という本藩より申し入れがあり、長年の問題があっけなく片付いたというはなし江戸在住の藩主は大いに喜び役を上げるなど褒美をと伝えるが、実は上司も彼が蚤のような心臓の持ち主であることを知っていてそれはしないよと彼に伝えるという話。

 
掛け合いには胆力がありそうが大事と知る。

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