春朗合わせ鏡』の「父子道」
2011/07/20(Wed)
高橋克彦著 『春朗合わせ鏡』の「父子道」 を読む。

 「女地獄」は短編かと思っていたらいうなれば第一章。
春朗の物語は続く。
春朗は父親を憎んでいる。その父親から呼び出しの手紙が来る。ちょうど訪ねてきた元陰間だった欄陽に手紙のことを話し、自分の生い立ちについても
 ≪生まれも本所の割下水。お庭番にゃ違いねぇが代々屋敷持たず貧乏所帯。町に潜んで世情を探る・・・≫
と表向き仏師の父親の裏の職業とそのことで家族がつらい思いをしたことを話す。欄陽はその手紙のいろいろ不審な点について気づき、二人で「千に一つも悪事に対する目こぼしがない」と恐れられた千一こと北町奉行所吟味方筆頭与力仙波一之進とその父親のご隠居にも相談をする。父親の手紙の真意についてはなかなかわからず、とにかく行ってみようということで二人してお庭番である春朗の父親がその地に忍び込んで調べを続けている出羽松山藩酒井大学頭忠祟の分量地桐生に出かける。そして、実は父親は調べを続けているうち松山藩の藩主の絹織物で生計を立てている領民を思う気持ちとそれゆえに藩財政が逼迫していることへ同情して、それが露呈しないように呉服商の三井の倉庫に火をかけてくれと頼むのだった。欄陽のとりなしで父子は仲直りし葛飾に父親を引き取ってみることになる。
江戸も末期のお庭番の様子がわかる。

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