手相占い師になった私
2011/10/13(Thu)
 先日、友達の勤務する児童館の「児童館祭り」の手伝いに行った。

 祭りには、占いコーナーというのがあって、その部屋の前の受付で、くじのようなものを引くと、おみくじ券か占い券を引きあてることになっている。
 ほとんどがおみくじ券だが、運がいいと占い券が当たる。占い券には3通りあって、そのなかの一つが手相占いで15人くらいが当たる。その手相占い師がわたくしだ。

 実は、直前までこの役を受けたことを後悔した。
 当てにしていた人に断られて困っているふうだったので深く考えもしないで応じてしまった。
 「もし心配なら、これを読んで勉強して、子供たちに元気が出る言葉をいってやって!」と手相の本を渡して、言葉をかけてくれた。  応じたものの日が近づくに連れてだんだん気が重くなり、手相の本を開くたび、そして職場で子供たちの手のひらをさりげなく見るたび気がめいっていた。当日前の夜は、本の中から、褒める言葉を選び出して、メモしてみたりした。

 オープニングの手品の途中から抜け出して変装を始めた。金髪のかつらをかぶり、ラメ入りの黒いショール、スパンコールをちりばめた黒い服とスカートを着用、銀色のシューズを履く。真っ暗な部屋で真っ黒なカバーをかけた机の上には、アンテックなステンドガラスの小さなランプのかすかな明かり。砂時計に水晶玉。大きな虫眼鏡。

 おやおや、だんだんその気になってきた。
 最初のお客様のご来場。
 「こんにちは!」砂時計をひっくり返す。
 子どもは、暗闇となにやら奇妙な雰囲気にオタオタしながら「こんにちは!」という。
 「どうぞ。その椅子に座って!」
 「手品見た?」
 「はい」
 「面白かった」
 「はい」
 「どんなところが面白かった?」
 「鳥なんかが出てきて」
 「そうね、びっくりしたよね。あれは鳩という鳥よ。白鳩」
 「何年生?」
 「4年2組です」
 「そう、4年生は何組みあるの?」
 「2組です」
 「2組は何人いるの?」
 「27人です」
 「じゃー、女の子は13人くらい?」
 「いえ、18人です」
 「えっ、じゃあ男の子は9人なのね」
 「そうなんです」
 「ところで、手相って知ってる。?」
 「いえ、知りません」
 「そうよね、知らないよね、知らないけどあたったのね。顔がみんな違うように、手のひらもみんな違うのよ」
 「顔を見て、やさしそうなひとだな。とか、怖そうな人だなと思うことがあるでしょう。手のひらにもそう思えるような様子に見えるんだって。手のひらを見せてくれる。」と、差し出された両手を握る。
 「あらあら、元気で優しそうな手をしているのね。」
 「何か困っていることとか、気になっていることがある?」
 最後まで手を離さないで、子供の話を聞いてやる。そして、なんでも乗り越えていく力があなたにはあると励ましてやる。
 「ありがとうございました」と丁寧におじぎをして出ていく。
 ボランテアをした3人とも、子どものいろんな思いが聞けたことに感動して、やってよかった。子どもの心に出会えてよかったと話し合った。「はい。どこにでも手相占い出かけます。」の思いになりました。
 これですっきり、読みかけの本も読み始めました。
 

 
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コメント
-  -
「何でも乗り越えていく力が、あなたにはある」。素敵な手相占い師さんですね。
市町村合併の時期に、函館のFM局でその話しをしたことがあります。最後にゲストの好きな曲を流すという場面がありま、私は「IF I WERE A MAGICIAN」という曲をリクエストしました。
そしてこう言いました。「もし私がマジシャンなら、指をパチント鳴らすだけで、世界中の憲法に「日本国憲法第九条」を、一瞬のうちに書き込んでやるけど。
スタジオから拍手が起きました。
田舎者の私ですが、街に出るとちょっぴりカッコつけてしまうのです。
2011/10/15 12:08  | URL | かわぐちえいこう #-[ 編集]
- ありがとうございます。 -
本当にそうですね。
 日本国憲法。
 この前何か読んでいたら、奥さんの白洲正子はたくさんの本を出筆している。それに比べ、夫の白洲次郎は1冊だけだが、偉大なる日本国憲法がある。と書かれていました。
 プリンシプルな人だからこそあそこまで思い切れたのかなと思いました。
2011/10/16 04:23  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
-  -
そのいでたち、私もしたいです。

あくまでも教育的立場の(もちろん、この場合、それしかありませんが)あかねさま。私は、いつもの仲間の手相見か占い師(ガラス玉などいいじゃありません?)になって、面白いことや、辛辣(本当はこれは苦手なのですよ)なことを言いたい!
2011/10/19 10:56  | URL | 花てぼ #ZjTFAI5c[ 編集]
-  -
 楽しくドキドキするような体験でしたね。
どの子にも輝く箇所があります。
それをそっと探りながら、励ます言葉を用意する、子どもさんは受け取った言葉を懐に、成長続けると思います。
子ども相手のお仕事は、何かと苦労がありますが、充実した生き方をなさっています。
 秋風が強まってきました。
ご夫妻ともに元気でご活躍下さい。
2011/10/19 14:25  | URL | みどり #-[ 編集]
- 花てぼさま -
 このいでたちは私も気に入りました。
 ですが、今度やるならもっと衣装にこるつもりです。
 一人がオマーンで買ってきた衣装と被り物を着てやったのですが、それを改造したものを、何枚かある喪服の着物をほどいて作ったらいいかな。と思います。
 花てぼさんなら、半紙に文字を書かせて、今の気分を占うことができそうですね。第六感が多いに的中して、 日本全国から、押すな押すなのご来客・・・・。
 提案者の私に一割バックしてくだされば大いに結構です。
2011/10/20 21:02  | URL | 深山あかね #yJTEe9CY[ 編集]
- みどりさま -
 ほんとうにドキドキでした。
 いつも初めての体験に消極的な私ですが、子どもの気持ちが聞けて、やってよかったと思いました。
 自分の存在が、神秘的な存在でもあるという側面に気づくことができる子どももいそうです。自分を自分の感情から距離を置いてみることのできる瞬間を体験できる子もいそうです。
 ほとんど手相のことには触れずに、一人の人をあいだに挟んでその子のことを本人と二人で話し合った感じができた子はちょっとよかったかなと後で感じました。
2011/10/20 21:25  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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