「八咫烏」
2011/11/10(Thu)
 司馬遼太郎著 「八咫烏」 を読む。

 これは司馬遼太郎短編全集四のなかの作品。
 であってみたかった作品ナンバー50のひとつに入りそうな作品名だ。
 八咫烏についての連想はひと様々であろうが、読んでみると私の連想とは大きく違った。
 ここでは八咫烏は英雄的な図体の人間である。
 しかし事もあろうに、海族(わだつみぞく)の植民地である牟婁の国(紀州のうち)の海族のなかにあって、海族と出雲族の混血としてひどい差別を受け卑屈な感情を詰め込んだ30才の男である。
 海族の「出雲族討つべし」の合い言葉をことのほか自分から強調し、なにごとも「ええですとも」と請けあうことで、仲間の差別をかわそうと努力するが、差別されることに変化がない。
 ところがある日、海族の本拠地日向の海族が、イワレ彦にひきいられ、いったんナニワの津から上陸しヤマトに侵入したがクサエ坂の一戦で出雲族の長髄彦(ながすねひこ)に撃退され、熊野の植民地軍と合流するためにこの浦にやってきた。共に熊野を越えてヤマト出雲族をその背後から衝く作戦を立て、その熊野の道案内と、ヤマトにおける通訳として八咫烏は選ばれる。八咫烏は大喜びでその役割を果たす。
 その作戦には勝利し海族のヤマト平定第一期事業を終えた。

 ≪八咫烏に対しても、イワレ彦はその功に報いるために重職をあたえようとしたが、かれはなぜか固辞した。・・・・・かれは、当時未開の原野であった山城の地に宮居を立てることをゆるされたいとねがい、イワレ彦はそれをゆるした。≫

とある。山城国の宮居とは秦氏である。八咫烏は八田、八田ははた、八咫烏は秦氏ということになるのかもしれない。また風邪気味のせいで変なところに想像がとんでしまったかしら。
 
 
スポンサーサイト
この記事のURL | 未分類 | コメント(2) | TB(0) | ▲ top
<<『広島県現代文学事典』 | メイン | 『水主町官有103番地が消えた日』>>
コメント
-  -
秦氏への流れ、いいですね。少し熱があったほうがひらめきが鮮明かもしれませんね!。歴史はちょっとしことの気付から、新たな発見というのがあります。最近読んだ本で「下町のロケット」という直木賞受賞作があります。読者を完全に本の中に引き込む痛快小説です。頭を休めるにはいいですよ。
2011/11/13 13:16  | URL | かわぐちえいこう #-[ 編集]
- エイコウさんへ -
 ありがとうございます。
 火曜日、図書館に行くので探してみます。実は「読んでよかったよ。」のお知らせは大喜びです。実際身の回りにも同じ頃同じ本を読んでいる人はそうそういないので、読後感は一人だけで、とオタクになっているのです。 
2011/11/13 19:16  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://yamanbachindochu.blog106.fc2.com/tb.php/438-f85cabd7

| メイン |