『ぼくはてんさいかのう』
2011/11/24(Thu)
くりすあきら著 『ぼくはてんさいかのう』 を読む。

 地元の作家の書籍コーナーが、最近覗いてみたい書籍コーナーになった。
 そこでさっそく知人の名前の本を見つけ書籍名を見て大笑いをしてとりあえず借りた。
 開いてびっくり、知人とは同姓同名だが違う人だった。
 このくりすあきらさんとは、知能と身体の両方に障害をもった人だった。その人に日記を書く事を義務ずけた先生がおられる。その日記が、とてもよいものであることから、まわりの人が本づくりの会を作られ、出版にこぎつけた本である。

 ぼくはくりすあきらです!・・・(小学校)
 おかあさんがなきました・・・・(中学校)
 にんげんっていいね・・・・・・(養護学校高等部)
 おとなになったら・・・・・・・(デイサービスセンター)
 晶のこと あとがきにかえて

の4っつで成り立っていて、詩ともいえる日記の、わかりにくい方言や状況にはお母さんの注釈がそのページのはしに付記されている。

それぞれの学校や施設や、西日本一の安佐動物公園に隣接している彼の住まいする団地もよく知っているので、私にとってはとてもリアルで、つい読み込んでしまう。詩のなかに修道大学の大庭先生の話も出てくるがこの先生もなつかしい。最後にこの大庭先生も本づくりに参加されていたことも記されており、本の体裁のよさもうなずけた。
 どの詩も気持ちがストレートに伝わってきておもしろいのですこし紹介

 かーぷがまけた
 おとうさんが クソタレー いうたけ
 ぼくも クソタレー というた
 おとうさんが おもしろうない いうたけー
 ぼくも おもしろないね いうた
 おかあさんが カープがまけたくらいできげんわるうしんさんな いうておこった
 ぼくも きげんわるうしんさんな いうた
 おとうさんが おもしろうないもんはおもしろうないんじゃあ いうた
 ぼくのいえはくらいかていになりました

 広島では、カープの勝敗に一喜一憂するおとうさんの気分に家族中が振り回される家庭は多く、その様子をストレートに表現している。

 にんげんていいね
 おいしいものがたべられる
 たのしいことがいっぱいあるし
 かあさんぼくにんげんにうまれてよかった
 ひめあんたはねこにうまれてつまらんじゃろう
 にんげんにうまれてくればよかったのに
 もうおそいよはようたのめばよかったのに
 うまれるまえにあんたのおかあさんにたのめばよかったのに
 わたしをにんげんにうんでくださいいうて
 はやめにたのんだらよかったのに
 もうおそいよねこにうまれたんじゃけんもうておくれよ
 ひめはねこでしあわせになりんさい
 ぼくはにんげんでしあわせになるけー

飼い猫や、いろんな動物や鳥との会話がおおいい。とくに動物園のライオンとは2時間くらいでもはなしているという。動物の気持ちを代弁してくれて動物も彼を介して読者とつながれる。
 
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