「法螺貝と女」
2012/01/07(Sat)
「法螺貝と女」を読む。
 
 これは司馬遼太郎短編全集六のなかの作品。

 女というのは、藩主若狭守が師の礼をとっている藩儒田中春山の長女お静のことである。
馬廻小姓組み百五十石新堂良之助に嫁いでいる。お静は儒学者の娘として異常なまでに厳しくしつけられ、その才と美貌は家中でも評判であったが、嫁ぐ前隣家の田畑伊三郎とお互い婚約している身でありながら、体の関係を持っていた。
 藩では、平和が続いて200年になるが、戦場での法螺貝の吹き方の技法を伝え残そうということになった。いまや法螺貝の口伝を受けているのはお静の夫の新堂良之助だけである。田畑伊三郎もその家祖が大阪夏の陣で天王寺に陣を張る城方の真田幸村を攻めたとき、「貝の音、もっとも佳し」と家康からもほめられたが、わずかに家伝の覚書が伝えられているにすぎないので、二人そろって、その任に当たることになった。

 でも、夫婦仲は相変わらずむつまじく過ぎるという話。

 長い年月には、なにかを伝え残すという平和で悠長な時代もあるという感じ。
 
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