『京都の旅』第1部
2012/10/20(Sat)
 松本清張・樋口清之著 『京都の旅』第1部 を読む。
 『京都の旅』1部・2部の2冊は、40数年まえ、初めて京都に一人旅をしたときに買ったもの。
著者が松本清張だと意識して買ったのではないような気がする。

 司馬遼太郎の歴史旅エッセイを少し読んでいたが、ふとしたことで、司馬遼太郎が『坂の上の雲』で書いている明石元二郎について調べていて、司馬遼太郎の描く明石元二郎に疑問を抱く文章に出会った。
 司馬遼太郎の司馬史観に疑いを持つ論に出会うのは時たまあることであるが、ふと、耳の手術で入院していた頃読んだ松本清張、彼も歴史についての資料を読み込んでいる作家で有名であるので、すこし彼の歴史に関するものを読んでみたいと思っていた矢先に、この本が、松本清張の著作であることに気づき、とりあえず1部を読んだ。
ちょっとした旅行案内と思い込むなかれ。といった感じで結構掘り下げて書かれている。40年以上たって読み返して、なにも覚えてなくて、まったくはじめて読むのと同じである。
 なんといっても京都の寺々である。いずれも、時の最高権力者や高級貴族やその関係者が作ったものが権力と結びついて栄えてきたもので、歴史を語らないものはないのである。濃厚すぎて読み終えるのにけっこう疲れた。
 ガイドなどの説明がフィクションであることを語るところが随所にあり、さらに司馬遼太郎と説をことにするところも見受けられる。本の最初のほうのことは忘れたが、司馬遼太郎の『街道をゆく』の「島原・天草の諸道」で語られた島原の領主松倉右近。この松倉右近が、秀吉の天王山の戦いのときに筒井順慶に傍観することを勧めたと、書かれてあったが、松本清張は、そのとき筒井順慶は郡山にいたのでこのことはうそであると言い切っている。

 松本清張の文章を読んでいるとすぐにでも行って見たくなるのが不思議だけれど、司馬遼太郎よりさらに十数年も前の京都の話である。


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