『ハピバースデー』
2013/02/08(Fri)
 青木和雄・吉冨多美著 『ハピバースデー』 を読みました。
 これもみどりさんからの贈り物です。

 驚きでした。一度読んだことがあったのでしょうか。
 88ページまで読み進んだとき、突然全体のあらすじが見えてきました。
 これまで、読んだことがありそうな本に出会っても、読んだことは思い出しても、そうだったそうだったと、先を思い出せないでいました。ところがこの本は、読んだことは思い出せないのに、話は先まで予測できたのでした。

 できのよい兄ばかり可愛がる母親静代から、生まなければよかったとことばで虐待を受けて声が出なくなった女の子かおるが、祖父母のところに預けられ、祖父母やその環境によって自己快復をし、人の役に立つ人間になりたいと思うようになり、強く成長します。かおるが、祖父母のところで知ったことは母親も病気のお姉さんばかり気になって、自分に感心を持ってくれない祖父母に傷つきながら育ったことでした。
 祖父母もかおるを預かることで、静代への子育てへの過ちに気づいてゆきます。そして、母親の静代は同じ職場の年若い上司によって、かおるへの子育ての過ちに気づいてゆきます。

 毎日の子育て、過ちがあって当然です。自分を内側から知ろうとしないところに大きな過ちを起こすことがあることを語っています。

 ここでは、こどもにかかわることで成長してゆく教育者と、問題を助長してゆく教育者も出てきます。有り余るほどの幸せを子どもたちと享受できる先生と、単にサラリーマン的で実のない先生です。

 子どもをわかろうとする心が子どもに通じ子どもが救われていくことを語っています。

 私も拙いが故に、あれでよかったかと反省で眠れないことも多々あります。
 初心に帰って子どもをわかろうと精一杯努力することで救えたらと元気の出る読書でした。
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コメント
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 本当に本を読むのが早いですね。
私は娘二人を育てあげ、その後男の孫の育て方に幾度悩んだか、わかりません。その都度、子ども心を知り理解したいと、自分では好きではない作家の本も読みました。
高校生向きの思春期読本なども求め、自分の思春期時代の空隙をも埋めたり、今では笑えるような迷いも多々越えてきたような気が致します。
 あかね様は現実に、育ちゆく子ども集団や個人に向き合うのですから、軽い小説の先が読めてしまうのも、尤もな気が致します。
私は推理小説もテレビも大好きです。他の事は別にして、殆ど先が読めてしまいます。「日本の推理小説は底が浅いわね」等と得意になったり、私だったら最後はこう書きたかった等と、面白がります。
 この本が少しでもあかね様の子育てに役立ったと致しましたら、こんな嬉しいことはありません。
 
2013/02/08 12:40  | URL | みどり #-[ 編集]
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 みどりさんへ
 話の展開が考えられるというのではなくて、過去読んだことがあり、展開が一瞬にして思い出せたということです。
 私の得意技は、すぐ忘れるということです。
 大概は、読んだことを忘れたとき、読んだことがありそうだと気がついても、内容はまったく思い出せないのです。しかし、このたびは内容は思い出せたのに、読んだことがさっぱり思い出せないというほどのことです。
 すみませんわかりにくくって。
 しかしたとえば読んだ本の90パーセントを忘れるというのなら、最初から10パーセント読めばいいのです。
 でも、忘れられない10パーセントの本がどれになるのかわからないので手当たり次第に読むということになるのかもしれません。このたび、みどりさんにいただいた本は、みどりさんはこの本をどんな気持ちで読まれたのかななどと考えながら読むので思い入れが深いように思います。

 この作品の著者は横浜市教育委員会指導主事、横浜市立小学校長を経験した人です。めまぐるしく世の中が変遷していった時代にたくさんの子どもに出会っておられる中で、感じられた、家庭の文化の継承に注目されての作品のように思えます。この作品が書かれた時期より、さらに週5日制、所得格差の固定化、家族の少数化によりその影響を受けやすくなっているように思います。
 この作品でも、父親は単身赴任で、お母さん一人が支配力を持ち、兄ばかりをを可愛がり、妹を生まなければよかったというような思いを露骨に表すのですから、子どもは傷つき生きていけなくなります。お母さんに自分を内から見つめることをお願いするしかないと思われての作品のように思えました。一人親家庭が増えて子どもが追い込まれていくといった光景は珍しくありません。
 みどりさんが、本能的に今の社会をこれでいいのだろうかと思われる部分に私も共感できます。世の中はとめようと思っても常に変化してゆくのだから仕方がありませんが、子どもたちまでが命を削ってまで上昇させる必要があるのだろうかと思わされます。
2013/02/08 21:44  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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