『銀の林』
2013/05/19(Sun)
佐藤貴美子著 『銀の林』を読みました。
 みどりさんが送ってくださった本を一応読み終えるが早いか、みどりさんがさらに、早速第2便を届けてくださいました。なんとお礼を言っていいのか言葉も見つかりません。
 この前は、箱の上から上から読んだのですがこのたびは、箱から全部取り出して本棚に納めてから読むことに致しました。地震のことを考えて、本箱をすべて1階に下ろしたので、本箱に2重に本を並べたり、横積みにぎっしり積むことができるようになったので、大切な本が本箱に納まるようになったのです。夫の次々購入してくる本は、我が家もみどりさん家と同様、夫の域にあって2階の机上に積まれていきますが・・・・。

 この、佐藤貴美子著 『銀の林』を取り出したときは、これのまえに読んだやはり佐藤貴美子さんの『お母さんの樹』の感動が強かったので、最初に読む本はこれ、と決めました。

 この本も、実際にあった、殺人の容疑で、死刑を宣告された人の冤罪を晴らすための活動にかかわった、1級建築士の女性と15歳年下の2級建築士の男性を扱った物語です。
1961年3月28日、三重県と奈良県にまたがった名張市葛尾の薦原地区公民館で、地区の「三奈の会」の総会が行われ、男性12人と女性20人が出席した。この席でぶどう酒を飲んだ女性17人が急性中毒の症状を訴え、5人が亡くなった。ぶどう酒に農薬が混入されていることが判明した。
その後、重要参考人として「三奈の会」会員の男性3人を聴取する。3人のうち、1人の妻と愛人が共に被害者だったことから、捜査当局は、混入のチャンスがあり、「三角関係を一気に解消しようとした」ことが犯行の動機とみて、奥西を追及。4月2日の時点では自身の妻の犯行説を主張していたが、4月3日には農薬混入を自白したとして逮捕された。しかし、逮捕後の取り調べ中から犯行否認に転じる。
1964年の津地裁の一審では無罪判決。1969年2審の名古屋高裁では死刑判決。
1972年最高裁上告棄却 死刑確定。1977年名古屋高裁に第五次再審請求。1988年名古屋高裁への第五次再審請求棄却 異議申立。
検察側の主張する証拠の品が偽装されたものであることや、証言が途中から変わっていることなど冤罪の可能性が顕著ななかで犯人が仕立てられていく。
彼の刑が確定することで、警察の面子が立ち、この小さな集落で住人が、疑心暗鬼にならずに暮らせる。この共通利益が住民の偽証が公然と許されるという、なんとも怖しい話です。
 安部内閣のいう憲法改正や原発再稼動への反対を心から願っている私としては、このような社会問題に目覚めていく物語は何かしら自分も何食わぬ顔でいることへの罪悪感を持つと同時に、活動の輪が広がっていくことを願わずにはいられません。
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