『真樹』
2013/06/20(Thu)

 山本康夫創刊 月刊雑誌『真樹』 をすこし読みました。
 同人雑誌を手にしたのは本当に久しぶりです。

 私の近所のKさんは83歳で己巳年1929年のうまれです。
Kさんは、古文書研究をされているので、干支で生まれ年をいわれるくらい干支の早見表が頭の中に入っているのです。戊辰戦争といえば西暦1969年というようにです。
 そんなKさん、昨日初めて話してくださったのですが、じつは短歌の同人誌の一員で、安佐北区近辺の方々の添削もされているそうなのです。それでその同人雑誌を一冊届けて下さいました。
 Kさんの作品です。
   ≪気に病めば限りもあらず老化せる心に活をと赤きバラ買う
    幼くて死別の母の日記編む友は「心の日記」と名付く
    電線に烏と雀並びいて揺れに任せる景を見つづく
    人影のまばらとなれる公園にブランコ二つ揺れつづけおり
    秋色に劣らぬように新緑は色とりどりに山を彩る
    白寿にて活躍の人の記事を読む八十路の我にも余力はありと
    なだらかな緑陰あるを目標に坂道上る今日の日課に≫
 
 最初の句は以外です。いつ出会っても、ご自分の年齢を楽しんでおられるように伺えるものですから。息子さんが大きなお家に部屋を作って待っているというのに、一人がいいと、ときどき手作りの保存食などをおいしく作ったりして分けてくださいます。お庭には手入れの行き届いた優しい花がいつもたくさん咲いています。でも花に執着しておられるようにも見えないところがなんともゆかしく思える方なのです。古文書の研究に没頭され、楽しんでおられる姿に、「いいですね」というと、苦しいことだってあるのよ、それを歌につづるのよとおっしゃいます。それが、1句と六句に歌われているのでしょう。
 裏山を展望台まで又は駐車場まで、または頂上のお寺までと日課に上っている人はたくさん居られるのですが、Kさんは私たちと同様展望台まで毎朝上られています。影の色さえ緑の山道で、出会ったときはどちらともなく手を取り合って挨拶をします。歌を読めない私たちの思いを代表して詠んでくださっています。
三句目はちょうどKさんの食卓から電線が見えるので、箸を止めて烏や雀に見入っておられるKさんを創造して思わず笑みがこぼれます。
 一緒にいただいた出雲大社参詣土産の「お福わけ」というお饅頭をいただきながら、楽しませていただきました。
 あわせていつも、パソコンを開くだけでみどりさんの句を気楽に読ませていただいている私は贅沢者だとも思ったのでした。

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コメント
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 80才を迎えても一人で学びながら、心柔らかに暮らすご婦人、姿が見えるようです。
短歌も気取りのない素直さがみえます。
私の短歌など、気晴らしの一つですのに、読んで下さることに感謝しております。
私の場合、志村様の勧めで始めたようなもので、何十年も歌いませんでした。
あかね様は創れないとご謙遜ですが、定型によって言葉を並べておりますと、慣れてきますので取り敢えず、ご自分の行動を歌ってみては如何ですか。慣れると、ご自分でも意外な言葉の発見があるかも知れません。お互いに愉しみましょう。
2013/06/21 07:50  | URL | みどり #-[ 編集]
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 昨夜Kさんにいずれ添削していただけたらと寝床で考えました。
 枝先に猿梨のつるのびらかに実もまだかたく6月の空
 
 みどり葉のよく茂った木の枝によくみると猿梨もからまってのびてきていて、我が家の猿梨より立派な実までつけていました。その様子をあらわしたかったので、のびわたるとしていたのですがこんな言葉があるのか通じるのかと広辞苑でのびの付く言葉を見ていきました。のびらかにという言葉を知り使ってみました。

 そよ風に緑の小道さまよえば定家かずらの白き花こぼれ

 腰痛だの何だのと裏山の定家かずらの花の見時をのがしてしまい、訪れたときには例年になくたくさんの花が五弁の花びらを矢車のようにすこしひねってかろやかにして咲きこぼれていました。

 まずはみどりさんに添削していただいてもいいでしょうか。
2013/06/21 08:44  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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 あかね様、さすが沢山のご本を読まれる方は違います。
ことさらに歌を意識せずとも、心の中に沢山のゆたかな言葉が積もり眠っていたことでしょう。
私が添削する処などありません。既に体内で言葉が発酵しだしておりますよ。
自信を持って、毎日でも、毎夕でも頭に浮かぶ情景や景色、出来事を綴って下さい。歌は短歌に限りません。俳句でも川柳でも詠み続けましょう。
定家かずらの花の描写など、優れて眼に映るようです。
あえて考えますと、80才の女性は口語体の自然さより、文語体の短歌を好まれるかも知れませんね。
その方のご指導がどうか、知りたい気持ちもあります。
私の場合は、ご存知のように時に文語体の言い回しも取り入れていますが、育った時の詞の調べに近い様で(どちらでもかまわないではありませんか)という気持ちなのです。
結社によっては、旧字体しか使わないとか、旧仮名遣いに統一しなければダメとか聞きますが、自由にするのが私の好みです。
ですから勧められたことがありますが、短歌の会には入ろうとは思いません。一つのスタイルに拘りたくないのです。

2013/06/23 22:03  | URL | みどり #-[ 編集]
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ご意見ありがとうございました。
 この同人誌が何冊くらい印刷されるのかはよくは知らないのですが、みどりさんの短歌のほうが読者が多いかもしれない、さらに志村さんの連歌の読者も毎日多く、いまどき同人誌というのもありなんだと思ったことでした。
 みどりさんに言われたように作れそうなときにはがんばってみます。また、Kさんに見ていただいたらお知らせします。
 
2013/06/25 23:40  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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