『隠りく』宗内数雄句集
2013/07/06(Sat)

宗内数雄著 『隠りく』宗内数雄句集 を読みました。

このような読書体験は初めてかもしれません。
 まったく理解できなかった句が少しずつわかるようになっていくという体験です。
 収録されているのは347句です。
 そのあとに田中実氏の「俳句を開く」、そして尾崎文英氏の「稀有の名句集」という文が寄せられており、これを読むことによって、何句かの解説に触れることができました。少しずつ句の意味がわかるようになり、描こうとした世界が見えてくるようになりました。
 この方たちも読んですぐに理解したのかというともちろんそういう句もありますが、必ずしもそうでない、前出の同人誌で読んだときにはわからなかったことが句集になって改めて読んでみてわかったというようなことも書いておられるので、なかなか詠み手の世界を読むひとが即座に了解するということでもないということもわかってきます。
句が読めて、意味がわかって、自分の体験や情緒にフィットしたから好きだ。という読み方では、とうてい詠んだ人の世界観は読めていないということにも気づかされました。
そういう意味で
 廃園にぶらんこ垂らし星遊ぶ
 百万の御霊返せや蝉時雨
が最初いいと思った句ですが、解説を読んで、
 朱を抛げて宙に石榴の花の宴
 (抛げてが読めなかったために句の意味がわからなかった)
 沖雲のひとり舞台や夏立つ日
 聴く者も無き風鈴の音の行方
 縊死の跡冬蟋蟀が転げ出て
これらの句が、すばらしい句だと感じられるようになったしだいです。

難しい言葉や読めない漢字のために理解できにくいのですがどうにかすこし、親しむことができたようです。
これもみどりさんからいただいた本ですが、読んでいるうちなんだかすこし偉くなれたような気にさせてくれる本でした。
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