『愛のうた』
2014/05/06(Tue)
 滝いく子著 『愛のうた』 を読みました。
 この本もみどりさんから頂きました。
 1985年 新日本出版社から出版されています。
 著者の滝いく子さんは、1934年兵庫県出身の作家です。
 以前、やはりみどりさんから頂いた『ちひろ愛の絵筆―いわさきちひろの生涯』も滝いく子さんの著書で、いわさきちひろさんの世界を親しむことができました。
 この著書は、「赤旗」日曜版に1982年12月から1984年3月までに、詩人の作品を紹介したものを、さらに加筆をしたものがまとめられています。
 石川啄木、島崎藤村、北村初雄、小山正孝、ハインリッヒ・ハイネ、伊藤整、カール・マルクス、黒田三郎、室生犀星、新川和江、滝口雅子、高田敏子、西岡寿美子、佐藤春夫、高村光太郎、安西均、山之口獏、淵上毛銭、及川均、おおむらたかじ、大木実、木俣冴子、津布久晃司、井上康文、中川一政、木山捷平、真壁仁、深谷武久、天野忠、三方克、石垣りん、嵐山瑕生、バドレーク・カラム、木村好子、福田律郎、槇耕平、ポール・エリュアール、ルイ・アラゴン、金子光晴、片羽登呂平、瀬野とし、鳥見迅彦、永瀬清子、吉野弘、三田洋、与謝野晶子、大塚楠緒子、田辺利宏、宗左近、峠三吉、ビクトル・ハラ、パブロ・ネルーダの作品の紹介です。
 福田律郎の詩の紹介のところで
 ≪私はむかしから、特に詩などについては、言葉でどんなにわかっていても実感としてうけとめられなければ理解にまで辿りつけないという幼稚で厄介なクセをもっている。それは今も抜け去らない。だから福田が詩った党や同志への熱い思い、党と共に闘うというそのことさえも、実感として理解できなかったのである≫
と、自分の詩の理解についての思いを述べている。この部分を読んだとき、私はなんだか理解し合える親友を得たような気持ちになってうれしかったと同時に自分に勉強が足りないことを感じた。
 自分とはちがった主義、宗教、哲学を持っている人の思いは、理屈も何も生理的に理解不可能である。しかし分からないながら読み返していくうちに相手の状況が分かるようになり、自分の世界が広がり、自分が耕されていくのかもしれない。そう思って読み返していると、彼が詩う息子、「生きる」「闘志」「注意力」「不屈」が、私の養子にもきてくれたらと思えてくる。つらく、息も絶え絶えになったときは、これらの養子が私を元気づけてくれそうな気がする。
 出会えて懐かしかったのは、大塚楠緒子だった。
 いきおい夏目漱石を思い出した。 あるほどの菊投げ入れよ棺のなか と彼を詠わしめたその人の詩を記しておく。
 お百度詣
 ひとあし踏みて夫思ひ/ふたあし国を思えども/三足ふたたび夫おもふ/女心に咎ありや。 
 朝日に匂う日の本の/国は世界に唯一つ/妻と呼ばれて契りてし/人もこの世に唯ひとり。
 かくて御国と我夫と/いづれ重しととはれなば/ただ答へずに泣かんのみ/お百度まうでああ咎ありや。


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