目覚めればラフカディオ・ハーン
2014/05/13(Tue)
 このところ約1ヶ月、自分に午前中2時間30分くらいの裏山登山を課しています。
 そろそろ体が根を上げて、少しの暇でも身体全体が睡眠を要求してきます。
 さらに広島ラフカディオ・ハーンの会への参加以後、少しずつでも資料や書籍を読むことを課しています。
 はたして読んでいるのだか眠っているのだか・・・。
 ところが読んでいることが今日実証されました!!。
 書道家の先生のお宅を訪問しました。最近はこんなことを書いておりますのよと、葉書に書かれた作品のファイルをぱらぱらと見せていただきました。
 とたんに『詩歌撰葉』についての文章が、私の脳裏からこの葉書の文字を通して甦ってきたのです。

 ≪紙の上に惜しげもなくふりかけられた金粉の素晴らしい雨があり、蝶たちの間にきらきら輝き、あるいは花々の上に光っている。しかし、この幻の光景―花と蛾と黄金の雨―をおおうように、あるいはそれを斜めに横切って、長い数行の見慣れぬ黒い文字が小走りに走る―大風に吹かれる黒い木の葉のように、ねじれてくるくる回りながら。それぞれは生ある言葉である―思いが声となったものだ。そして、それらすべての醸しだす調和は形に負けずに優雅であり、色合いに負けずに繊細である。この色合いを背に、幻想的な黒が浮かび上がってくる。≫(第164回「広島ラフカディオ・ハーンの会」ニュース 2014・4・5発行4ページからの抜粋)

 見せていただいた書には色彩はまったくありませんでした。それだけに≪長い数行の見慣れぬ黒い文字が小走りに走る―大風に吹かれる黒い木の葉のように、ねじれてくるくる回りながら。それぞれは生ある言葉である―思いが声となったものだ。≫が、色彩を超えてより一層美しく舞い、たまらない色気を放っているのです。
書家の生ある「ことば」が妖艶に紙の上に流れているのです。
 この書家の書を、これまでこのように感じたことがあったでしょうか。うつろうつろでも読んだハーンの審美眼が私の心に宿ってきていたことを知り、無常の喜びがわきおこりました。
 もしかして、ハーンの作品に触れるということは、このような感性がほのかに私の周りに漂ってくることになるのかもしれません。
 ハーンへの思わぬ期待が膨らみ今夜は興奮して眠れそうにありません。
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コメント
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 詩そのものであるかのような表現と描写力です。
あかね様の脳裡に色彩ゆたかなハーンの世界が広がってゆく様を見せて頂いているような気が致します。
私も半分寝ていたような読書をする時があるのですが、そのような場合でも後々、その作者や著書に再会すると、意外と記憶している場面や人物像が浮かび上がります。
人間の脳は寝ている間に、記憶が定着されると言いますから、疲れた時の睡眠効果は本人が考えている以上に、プラスになるようです。
寝すぎて失敗したと思わず(疲労回復できたわ)と喜びながら、再び読書に入るという繰り返しが、記憶にはとても良いそうです。
 あかね様の脳内には沢山の記憶が蓄積されていると思います。
それらの記憶を絵画のように、きらきら輝かせながら、いつでも自在に出し入れ出来たらいいですね。思い出し、繰り返し考えたり読んだりすることで、腦の記憶する部分が広がり活発になるといいます。
2014/05/14 17:44  | URL | みどり #-[ 編集]
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 みどりさんに褒めていただいて座布団一枚高いところに座っております。

 不思議なのです。昨日の朝、ひとりで山道を歩いておりました。雨上がりで、朝日をうけたこぼれ日で、暖まった路面からかすかにもやが立ちあがってゆきます。ハーンの作品について何一つ思い出せないのに、どこかから、静かに「芳一、 芳一、」 と花てぼさんの声で呼ぶ声がするのです。ふとあたりを見回します。どこかで小鳥が飛び立った気配がしてあとはさらに寂として青い風がうつろっています。そしてにわかに『耳なし芳一』、これがハーンの作品だったと思い出したのです。
 原爆で多くの人が無念に死んでいきました。今やっと、さだまさしなどが平和コンサートをする意味が分かったのです。吉永小百合が原爆の詩の朗読をする意味が分かったのです。
 いま、こんな気持ちがみどりさんに伝えられることがたまらなくうれしいです。
2014/05/14 20:24  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
- 管理人のみ閲覧できます -
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014/05/14 21:21  | | #[ 編集]
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あかね様
 不躾ですが、此の記事の後半大部分を15日付けの私のブログに掲載させて下さい。事後承諾になりそうですが、此れから関連記事を書きます。
心に添わないとお思いの時には、遠慮なくコメント下さいね。
 よろしくお願い致します。
2014/05/15 17:48  | URL | みどり #-[ 編集]
- みどりさま -
 光栄です。
2014/05/15 18:11  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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この感動をどう伝えようかとそして早く伝えたいとコメントしていたら、記事が二度も消えてしまって、残念で今、泣きたくなっています。
今夜、本当に偶然こちらへ伺ったのです。また消えるといけないので(これは余計な感度の高い新しいパソコンの所為なのです)これで投稿してみどりさんのところへ行ってみます。
2014/05/15 21:42  | URL | 花てぼ #ZjTFAI5c[ 編集]
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みどりさんはまだ記事を投稿なさっていませんでした。幕間を利用しましてこちら遡って読ませていただきました。ハ-ンの講座?に出席なさっているのですね。こんな素晴らしい会の機会に恵まれておられるのが何ともうらやましいです。

コメントの中に、花てぼさんが・・・・
2014/05/15 22:08  | URL | 花てぼ #ZjTFAI5c[ 編集]
- 花てぼさんへ -
 コメントありがとうございました。
 少し取り込み中で返事が遅くなりました。

 どうして花てぼさんの声が聞こえたのでしょう。
 遠くに住んでおりながら、そして、都会暮らしの花てぼさんの声が、この鄙びたところで間延びした生活をしている私に届いたのか不思議です。
 花てぼさんが送ってくださったDVDの芥川龍之介の「好色」などを聞きながら安佐北区から安佐南区へ山越えをして通った期間が長すぎたのでしょうか、芳一をいざなう声は花てぼさんをおいてほかにはわたしには伝わらないのではないかと確信しました。
 芳一やほかのハーンの作品の朗読期待しています。 
2014/05/17 16:13  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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