第167回 「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録
2014/07/06(Sun)
 7月5日、「広島ラフカディオ・ハーンの会」へ参加いたしました。5月、6月にひきつづいて3回目の参加になりました。
 3回目は、私のハーンへの熱病が夫に伝染してしまい、夫も一緒に参加したいと申しますので、Tさんに連絡して、風呂先生に参加のお願いをしていただき、夫の手作りのケーキを持って、一緒に早めに参加させていただきました。
 夫には、会の途中、一瞬ティータイムがあり、持ち寄ったお菓子など頂くことを話しておきましたので、自分が作ったケーキも食していただきたいと張り切り、作って2・3日目くらいが一番おいしいからと水曜日に仕込んで木曜日に焼いて持参したのでした。
 開会の挨拶やスケジュールの説明があったりして、いつも会のはじめにみんなでアニーローリーのメロディーで知られている「Believe Me, If All Those Endearing Young Charms」を合唱されるのですが、右隣に座られて名刺を下さった三島さんがはっきりした発音で上手に歌われるので、英語の歌詞を目で追うことができました。
 1番については、ほとんどの単語を辞書で引いていたこともあって、それが功を奏した感もすこしありました。(おおかた2時間も辞書を引いて、これくらいの効果しかないのが、残念といえば残念なのですが・・・)十分の一歩の進歩です。
 白状してしまいますと、3回目までに、私がやったことは「徒労」でした。
 持ち帰った、2回目の資料を再読し、その資料の中の英文を1文だけでも訳してみることを自分に課してみました。文脈はなんとなくわかるだろうから、時々わからない単語を辞書で引けばいいくらいに思っていたのですが、やり始めてみると、英語については、何もわかっていないということがわかってきて、すべての単語を辞書で引かなければいけないことがわかってきました。そして引いていけば、すぐそばに訳文があるのだから、当てはまっていくと考えていましたが、まったくそれも了解不可能状態でお手上げでした。そこで、覚えようとしない。わかろうとしない。ただ辞書をめくってそれをノートに書き写すだけに決めました。仕事がない、サンデー毎日のいまの生活にこんな「徒労」があってもいいのではないかと考えることにしました。
 風呂先生の資料の中にある「英語教師の日記から」のなじみの文章というので、ハーンが日本人にとって英語を学ぶことがいかに難しいかを述べている部分を説明されたので、私ごときがわからなくて当然とも思います。それにしてもこんなことばかりを考えると気がめいってきます。
 楽しいこともありましたブログで親しくしてして頂いている、かって学習院大学の英文科で学ばれた志村建世さんにコメントをしなければならない用がありましたので、尋ねて見ました。
 ≪ところで、今日、比治山大学での「広島 ラフカディオ・ハーンの会」に参加したおり、「古池や蛙飛び込む水の音」の蛙を、ハーンが複数にしていることの説明の資料に、外国人の俳句の翻訳を読むと、日本人だったら当然単数にすべきところを複数にしている場合が非常に多い。内藤丈草の「白雨(ゆうだち)に走り下りるや竹の蟻」なども、蟻の複数は当然であるが、竹は1本と考えるのが普通であろう。1本の竹にたくさんの蟻が走り下っているさまを、われわれは想像する。しかし、R・H・ブライスの訳では竹も複数になっている。一般に、俳句には焦点があり、日本人の美意識は、一点集中主義をこのむのであるが、外国人はそうでないようだ。のR・H・ブライスとは、志村さんの先生のことですか。 ≫との文面です。
 すると、≪その名前で俳句の英訳をしているのですから、ほかの人物とは考えられません。出典が何かわかりませんが、ブライス師は日本人よりも日本人的な人でした。ただし子供じみたところもありましたから、原作者は一本の竹だけを見ているに違いないと言えば、それはそうだと頷きながらも、「君は科学的現象として、一本の竹だけに蟻がいたと思うかい」と屁理屈をこねて、ニヤリと笑うのではないかと思います。
 おかげさまで、久しぶりにブライス師と「架空対談」ができました。ああ言えばこう言う負け惜しみ屋で、それをユーモラスに語るので憎めない人でした。≫とたのしいコメントがかえってきました。
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コメント
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 お二人のコメントのやり取りを、読ませて頂きました。
ブライス氏のことが思いがけない場所で明らかになり、私たちの知らなかったブライス氏の面影が一層はっきりした思いでした。
毎回の小泉八雲の学びの報告、楽しみです。参加できないのが残念なのですが、ご夫君霞さまが手作りケーキご持参でのご出席とは、なんとも微笑ましく、素晴らしいご夫妻の有り様が浮かびます。
次の会でのご報告もお願い致しますね。
 楽しみにお待ちしております。
2014/07/07 22:01  | URL | みどり #-[ 編集]
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もともと志村さんへのコメントは、みどりさんからいただいた三枝成彰氏のサイン入りの『特攻とは何だったのか』から始まったものでした。志村さんの最後の「複数のほうが座りがいい」の言には、もう脱帽というほかありません。こんなに英語表現が自分のおなかの中に座っている人がうらやましいかぎりです。漱石に言わせれば、日本語表現の好き嫌いが自分の中にきっちりある人でなければ英語表現の評論もできないといっていますが、まさに、志村さんはその域ではないかと知らされたことでした。
 『特攻とは何だったのか』今も読んでいます。この本の切り込みの深刻さに驚かされます。たしかに、ただ読むのではなくて、それをオペラなりドラマなりで表現をして他に考えてもらいたいと思う人の見方なのでしょう。
 このみどりさんからの本、ご周知のように、読み終わったら志村さんに回送することになりました。
2014/07/08 07:36  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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