第168回 「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録
2014/08/16(Sat)
 8月16日、「広島ラフカディオ・ハーンの会」へ夫と参加いたしました。
 ふたりでの参加は2度目になります。
 あまり早くに予習をすると、当日には忘れてしまうので、午前中に「出雲再訪」の一、二、三、四、までを精読いたしました。読むのは、三回目くらいでしょうか。「出雲再訪」の再々読ということで、今度はこの一文から何が見えてくるのか、楽しみながら予習ができました。すこし前、日清戦争に勝ったばかりの日本を精査したような、彼の作品である「日本文化の真髄」という一文を読んだばかりでしたので、日清戦争の戦前の出雲に対して、戦後の出雲への再訪という視点がおのずと見えてきます。
 つい2、30年前まで、西欧諸国の植民地になるのではないかと恐れていた日本が、この戦勝によって世界の列強5位にのし上がった状況を居留地の神戸で見ていたのですから、ここは西欧人にとっても、もう一度、3歩下がって、日本全体を見極めざるを得なかったかもしれません。
 出雲の片田舎でさえ、どこかしこに戦勝の影を見たハーンは、帰化手続きも終え、これからは日本人として、近代化のもっとも進んだ東京にくらし、アメリカ、イギリスの大学からの講演依頼などの話もありながらも、最高学府帝大の教壇に立つ、この未知の旅への思いは、自分と一雄にとって、心中、妻のセツ、養父稲垣老人との同行三人の巡礼の旅のような出発であったかもしれないとさえ思えてくるのです。
 さて、比治山大学の会場に行ってみますと、すでに風呂先生は板書もされてせっせと準備をされていました。さっそく、第168回 「広島ラフカディオ・ハーンの会」ニュースと「すみよし」をいただきました。風呂先生の記事が読みたくて「すみよし」を読みました。今秋から始まる朝のNHK連続テレビ小説の竹鶴政孝の紹介を楽しく読ませていただきました。今年の正月前後に、白蓮の本を2冊読んでいたので、ときどき裏山登山で出会う人から、「これから連ドラの白蓮はどうなるの?」と聞かれていたのですが、次は風呂先生のこの一文でまた裏山の皆さんに説明してあげられそうです。森脇宮司の「現代の天孫降臨」は国民のみんながそう思っている喜ばしい話でしたが、高円宮典子様も出雲に嫁して、新たにハーンに出会われるのではないかと思いをはせました。
 会が始まると、風呂先生から、「広島ラフカディオ・ハーンの会」の立ち上げから尽力されていたという、佐藤俊之先生が、6月21日にお亡くなりになられたという報告がありました。そして、生前のハーンへの研究成果について、おおきくふたつのことを話してくださいました。遺族の方から頂かれた、遺品の秋月胤永(カズヒサ)の書も披露してくださいました。 
 ご冥福をお祈りしたいと思います。
 9日間の予定で、ギリシャのハーンのシンポジュームに出席された古川正昭氏の報告もありました。お土産のお菓子もおいしくいただいた会でした。
※秋月胤永(カズヒサ)とは会津藩の人で明治に罪を許されて、ハーンが熊本の五高で出会った時には、最も尊敬し「神様のような人」と賞賛した人でした。

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コメント
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 広島の夏の暑さが思いやられます。その中をご夫妻での学びの日々、羨ましくも思います。
私は佳き友人の一人、その方のお連れ合いが16日明け方に亡くなり、二日続きでご遺体と向き合い別れを惜しみました。明日の午後にはお式までの間を近場の葬儀屋さんでお祀りして頂く由、川崎市の葬祭場が混み合い、今週末が通夜告別式となりますので、此の間何か落ち着きません。
 また検診日が入りますので、血液採取後の2時間たっぷり待ち時間がありますので、ラフカディオ・ハーンの文庫本をかなり読めそうです。
 あかね様の此れまでの読後感やハーンへの想いを探りながら、読みこめたらいいのですが、病院で過ごす日は疲れてしまいます。
血液採取後、日を改めて検診すれば早く帰れるのですが、担当医の判断で、同日に診療の方向と薬が決まりますので、毎回一日がかりです。気持ち的には負けておりませんが、亡くなったご夫君の事など繋がってしまい、いささか気落ちしてしまいました。
 余計な事まで記してしまいましたが、お互いに、学ぶこと遊ぶこと、ひとつひとつ大事に暮らしたいものですね。
2014/08/18 17:01  | URL | みどり #-[ 編集]
- みどりさんへ -
 退職そうそうハーンと出会えたのはラッキーでした。
 戦国時代の日本をフロイスの文献で知るときもワクワクするのですが、ハーンのものはそれ以上に、ハーンその人の観察力の深さと正確さ、見たものを咀嚼していく過程の思考の深さに、魅了されます。そして、私たちが掃おうにも掃えない、踏みつけようにも踏みつけられないもの、心のそこにある思想と気質を掘り出して提示され、自分と出会っていく作業にもなりそうです
 友人のご主人様の死。読ませていただきました。
さぞ、お力落としでしょう。
葬儀場が足りないとはびっくりです。私の居住エリアでは、以前はお寺でやっていましたが、私が住むようになって40年ですが、その間、大きな葬祭場が三つも出来て日延べになるというようなことは聞いたことがありません。
読書は結構疲れますね。糖分をしっかり補給して読むように心がけています。
検査、疲れますね。いい結果が出るよう祈っています。
2014/08/18 20:56  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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