『世は〆切』
2007/12/19(Wed)
山本夏彦の『世は〆切』を読む。

『諸君!』『室内』『文芸春秋』『ノーサイド』の1993年~95年頃のコラムを収録されたものである。

少し前、彼の作品では『寄せては返す波の音』を始めて読んだ。

彼の文章は平明でなくわかりづらい。

彼の文章の中にコラムを読んだ読者からの手紙についての記述があり、当時の多くの読者もわからないと思っていたようだ。

月刊誌や週刊誌、新聞の記事や、広告についての記述などは、辛辣を極める。

彼も、『室内』という雑誌を出版しているので、事情がわかりすぎるのであろう。
私も、ずっと若い頃、建築業界新聞の記者たちに混じって仕事をした経験がある。
新聞社といっても大小さまざまで記者の中には社長を兼任している人もいれば記者だけしている人もいるという人たちだ
中に、ほとんど一人で新聞社をやっている人がおられた。
その方が、今では我が家でも購読している地方新聞社でもかなり大手の新聞社のことについて、「あれは(新聞社の社長)、書くぞ!といって脅しては広告をとって、ヤクザ以上だったんだから。」と時々話されたことがあった。
月刊誌や週刊誌、新聞など出版物の収益が広告料と、売上高が半々であれば、当然そういったことが、記事の内容にも影響するかもしれないし、広告会社の存在が、世の中に大きな影響を及ぼすようなことがあるかもしれない。

辛辣ではあるが、その業界にいないと予想できない事柄について、書かれていて、そういったことに程遠い読者に斬新に思えて、読者の興味をそそったのかもしれない。

そのほか、マスコミについてのこまごまとした不平不満にも、もっとものところが多くほんと誰か言ってくれたらいいのにと思える記述も多く、共感できる。

この作品『寄せては返す波の音』同様、内容に同じことの繰り返しが多い。
老いてからの作品であることと、わかりにくい作品への言い訳めいたものも多い気がするのだがどうだろう。
スポンサーサイト
この記事のURL | 未分類 | コメント(0) | TB(0) | ▲ top
<<『ふしぎな図書館』 | メイン | 『楼蘭』>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://yamanbachindochu.blog106.fc2.com/tb.php/73-1ee3fc07

| メイン |