第183回「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録
2015/11/15(Sun)
 午前中、働き者3人で実施している「7年放置されていた安藤家を蘇らせる」活動をしてからの参加になりました。この活動は、確実に成果をあげて、カビだらけだった家も、ずいぶん美しく落ち着いてきました。お茶と昼食は手を抜かないので、働いただけの補給はじゅうぶんにしての参加ではありますが、頭の方が・・・。
 参加するなり蕪村の俳句の話でしたが、わたしは蕪村と言えば「緋の蕪や膳のまわりも春景色」と、半月くらい前、収穫して酢鯖の酢につけたラディッシュが、美しく艶かしいピンクに染まったのが目の前にちらつき、色彩のほかに「静―動―静」があったとは、とボーと考えている始末でした。
 つぎに、浮田さんの旅日記の報告がありました。事前に学習しての隠岐での小泉八雲を追っての旅ですが、聞こえないところも多く、流暢な英語もついていけないので、パンフレットを読ませていただいていました。隠岐といえばなんといっても後醍醐天皇の配流になられた島として記憶されているところです。安佐町の滝山に登って以後、佐々木氏についてのたて看板を読んでのち、後醍醐天皇の時世を「建武の中興」と称するようになったのはいつのことだろうかと疑問に思っていました。北畠親房の『神皇正統記』にも触れてみたいと思えてきました。
 休憩を挟んで、映画『怪談』の「黒髪」を上映して見せてくださいました。武満徹がその映画の音楽・音響を担当したので、そのことに注目しての鑑賞でした。三国錬太郎と新珠三千代が演じます。三国錬太郎扮する武士は妻を置き去りにして遠い任地に向かい、良い家柄の娘と結婚しますが、彼には前の妻のことがやたらと思い出され、反省して、任期を終えて京にもどった男は妻のいる家に向かいます。そこには機織をしている妻の姿がありました。男は今までの自分を詫び、妻をいたわり、一夜を共にしますが、夜が明け男が目を覚ますと寝ているところは朽ち果てて、横に長い黒髪があります。その黒髪はずっと以前になくなった妻の頭蓋骨から生えており、恐怖にさらされるというお話でした。その妻のいた京の家というのが、広い屋敷にところかまわずススキが生えています。それを見ていて、
 伊香山(いかごやま) 野辺に咲きたる 萩見れば 君が家なる. 尾花し思ほゆ
 (伊 香山の野辺に咲いている萩を見ていると、あなたのお屋敷にあるススキがしきりに. 偲ば れますよ。)
という笠金村(かさのかなむら)の歌を思い出しました。屋敷にススキが生えている光景とはいったい?と長い間思っていたからでした。午前中の「7年放置されていた安藤家」を思い起こさせられもしました。あのように荒れた廃屋を見ると、昔棲んでいた人の亡霊が出てきても不思議ではない気もいたします。会が引けて帰る途中、鳴りっぱなしにしている、さだまさしの『精霊流し』を聴きました。この曲の導入部分に、花火の音を思わせるパパパパッパンパンなどと大きな音が鳴り、そのあと静かにバイオリンの曲が流れて、「♪去年のあなたの思い出がテープレコーダーから流れてきます~♪」と続くのを聴きながら、音楽・音響に対するプロデュースについては、まるでさだまさしの『精霊流し』のようだったと思ったことでした。



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