第189回「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録
2016/05/11(Wed)
 配布してくださったニュースでは、冒頭からこのたびの熊本の震災についてふれてあります。いま、日本国中の人々がそのことに目が離せない状況ですから当然です。あとで、熊本の八雲会への募金も募ってくださいました。
 熊本の震災といえば、ハーンが熊本に滞在していた最後の年、明治27年8月8日にもM6.3くらいだろうといわれる地震があったことにもふれられています。。そのあと、バジル・ホール・チェンバレンにあてた書簡に、「庭で夜をあかさねばならなかった」と述べていることで、揺れのやまない恐怖が伝わってきます。ハーンと日本の災害については、前年の26年には「夏の夜の夢」のなかに描かれた雨乞いの太鼓の響きにあるように九州一円に旱魃があり、さらに10月には松江でハーンが大枚50円の寄付を送るほどの水害がありました。また、西野影四郎著『小泉八雲と日本』の年表によると、おなじ26年には国内で赤痢による使者4万人、天然痘による死者1万人との報告もあります。ハーンは晩年を過ごした日本での14年間、日本の花鳥風月・そこに暮らす日本人の風俗やこころを愛していましたが、こうした、度重なる災害などの不幸にも心を寄せてその悲しみ、復興しようとする思いにもよりそってくれていたのだと改めて思いました。
 そして配布物として、4月25日の日経新聞の文化欄に掲載された、A3いっぱいの「小泉八雲知られぬ面影」という風呂先生寄稿のコピーをいただきました。
 ここでは、「怪談」を読んだことがある程度だった風呂先生が、松江での大々的なハーンの来日記念行事などを契機に、松江の研究グループ「八雲会」に入会され、ハーンの足跡を海外に求め各地を訪ねられたりして、さらにハーンを身近に感じられるようになり、地域の学習拠点にと愛好者でつくる研究グループ「広島ラフカディオ・ハーンの会」を立ち上げられたいきさつを知ることができました。その「広島ラフカディオ・ハーンの会」がこの月が189回ですから、すでに16年近くになります。         
 始めてわたしが参加させていただいたのは、165回目でした。以来、先生が毎回10ページにわたる厳選された資料を準備して、くまなく解説してくださる熱意にふれてきました。英語は苦手で広島弁がやっとというわたしでさえ、風呂先生の影響で、「知ろうとすればするほど忙しい。とても時間が足りない」の思いを共有しています。
 ハーン関連の図書や、インターネットからの資料も少しずつふえてきました。
 植民地になるかもしれないほどの国力の差に打ち震えた日本が、ロシアとも互角になるほどの発展振りの影で、日本が失っていったもの、それへの哀惜の念や、日本の歩もうとする未来に危うさを感じ、それに警鐘を鳴らしたハーンのような外国人がいたことに、感激もしました。また、それから120年前後も過ぎてみると、ハーンの危惧が的中していたことにもまた驚きました。
 風呂先生との出会いを感謝せずにはおれないことを改めて感じました。
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コメント
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 素晴らしい人との出会いが、自分の人生を導き、新しい境地へ導いて下さることも多々あるのだということを、あかね様の学びの中から深く感じております。
きっとハーンの感性と、もの考え方に、あかね様の人間性が響きあったのだと思います。
私の場合は小説家の好き嫌いは大きいのですが、その中から誰か選んで研究してみようという気持ちもなく過ぎてきました。神奈川近代文学館で中島敦に傾倒する婦人にお会いできた時がありましたが、自ら求めてお仲間に入れて戴こうとも考えず、今日に至ってしまいました。
 ご縁と申すのでしょうか。広島に根づいたハーンの研究会、風呂先生のお弟子さんとも言える学生さんや市民が、永く継承し、発展して行くといいですね。
おかげ様で、私もそうした学びの片鱗に触れる思いが致します。
 あかね様の、ますますのご活躍を期待しております。
2016/05/11 19:06  | URL | みどり #-[ 編集]
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 本当に定年後充実した毎日をすごすことができているのはうれしいことです。
 会員の方の肩書きについてはほとんど知らないのですが、ほとんどが英語教育にかかわられていたとかいるといった方ではないでしょうか。先月からこられるようになった方は翻訳家だということでした。平成19年3月にこの会に講演にこられた西野影四郎氏の本の付録の講演記録に添えられたメンバーの写真には、(ほとんどの会員は教授や大学関係者)とあります。
 みどりさんにいただいた本箱三段にも及ぶ本を読んだときも、自分では選ばなかったのではないかという本につぎつぎ出会って違った世界を満喫できました。なにより、みどりさんも読んでおられた本ということで読後感を共有できた喜びは格別でした。
 恵まれていることに感謝です。
2016/05/11 21:07  | URL | 深山あかね #-[ 編集]
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2016/05/15 15:27  | | #[ 編集]
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