第195回「広島ラフカディオ・ハーンの会」参加記録
2016/11/06(Sun)
 今回は、ハーンが、東京帝国大学において講義した、英国バラッドについて教えていただきました。
 《一般的には、バラッドはひとつの単純なお話ないしは出来事を語るものと説明できよう。・・・・・元来バラッドは踊りの伴奏歌謡であった。・・・・現代に至ってもなお、リフレインすなわち折り返し句である。・・・・簡明である。・・・・民衆の話し言葉で書かれた。・・・・》
 このような講義をしたハーンは、下層階級をも含めた一般庶民の生活に愛着を持ち、日本のいろいろな地方に古くから伝わる俗謡にもおおいに興味を示したということも学びました。
 彼の著作『心』の付録「俗唄三つ」の「俊徳丸」・「小栗判官」・「八百屋の娘『お七』」や、「日本の俗謡における仏教隠喩」や「日本の古い歌謡」や「日本のわらべ歌」があるということでした。
 とりあえず、前の回に聞かせていただき、我が家でも購入させていただいた英国バラッドのCDを聞かせていただき、さらに、バラッドも歌う、今年のノーベル文学賞の受賞が決定したボブ・ディランの「風に吹かれて」のCDも聞かせていただきました。
 風呂先生には、バラッドについて相談をされる桝井幹生先生がおられると話して下さいます。いま、桝井先生についてインターネットで検索させていただき、ラドヤード・キプリングの「ダニ―・ディ―バー」という詩を訳しておられるのを読んでたのしませていただきました。なんだか、これから毎朝処刑されたダニ―・ディ―バーのことを思い浮かべそうでもあります。
 それはさておき、親切で深く研究しておられる相談相手の桝井先生に恵まれて、私たちへの資料も講義もよりいっそう充実を増し、ほんとうに感謝です。
 つづいて、12月のハーンの会で講演をしていただく井野口慧子氏の作品の一部を朗読して下さいました。
 『深い永遠の中へ 詩が生まれる場所』の「川のほとりでわたしは生まれた 広島県三次市」です。
 《・・・
  祖母の口ぐせと 
  河原の石ころたちの感触が 
  じわじわと よみがえる 
  白くすべすべした石 飴色に透きとおった石
  平べったい石 まあるい石
  黒光りする石・・・・・
  懐かしい人たちの たましいの形
  ・・・・》
 詩の生まれるところ 川のほとり、流れる水に映る青い空や白く流れる雲、そんなことを思い浮かべていると、ふと、吉川英治の『三国志』の冒頭を思い浮かべます。劉備は、半日以上も黄河のほとりに座りこんで、洛陽船をまっています。黄河の水を黄色くしている沙の微粒もじぶんの先祖もこの黄河の流れに添いつつこの地を拓いてきたことを思い、天に漢民族の血と平和を守ることを誓うのです。川の流れに決意の情を強くする力があるのかとの思いで、今もう一度、双方の作品を読み返させていただきました。

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