『次郎と正子』
2016/12/24(Sat)
 牧山桂子著 『次郎と正子』を読みました。
 平成19年4月に新潮社から出版されたものが、よく読まれて、さらに平成21年12月に文庫本として出版されたもののようです。
 白洲次郎や白洲正子についての本を読むのは何年かぶりです。
 ひさしぶりに手が荒れるほどごそごそとなにやかややって本から遠のいていたので、まずは軽い本をと読みました。昼食を食べて後片付けもせず読み始め、読み終わったころ和子さんが来ました。
 和子さんが今日は孫を連れて、明治製菓がスポンサーをしているステージを見に行ったといいます。
 あら偶然。いま読んでいた『次郎と正子』の「軽井沢の夜」と題したエッセイに明治製菓の本家の明治屋創業の磯野計について書かれていたとつい口走ってしまいました。そのエッセイでも、つい書いてしまったといった挿入コメントでした。
 岩崎弥太郎が、当時東京大学の学生数人をイギリスに留学させることになり、磯野計はその一人に選ばれました。岩崎氏から、帰国後は三菱に入社することはない。何でもよいから将来の日本のためになることを身につけて来いというお話があり、食に興味のあった磯野計は、外国の食糧品の輸入の道筋をつけて帰国し、現在の明治屋の基礎を築いたと書かれていました。
 岩崎弥太郎のこの要求は、じつは、このたびの学指導要領の改訂によって提示された、アクティブ・ラーニングを導入して、何を学ぶか、どのように学ぶか、何が出来るようになるかというものと似ています。読後感からは脱線してしまいますが、学ぶということについて最近、学び終わるときには、すでに起業できる能力を持っていることが出来ないと・・・。という時代になったことを感じたばかりのこの改訂に驚いています。
 以前、我が家で2人の学生をホームステイさせたことがありました。一人はIBMの奨学金で、テーマと行きたい国を決めて応募、多額の奨学金をもらっての留学でした。いまにして思えばそれだけの奨学金を元手に起業できるのではないかとも思えます。もう一人は女の子でインドネシアの文部・スポーツ省というところからの派遣学生でした。
 なにかをするために、あるいはなにかの研究のために留学するのと、学びの一環として留学したのとの違いがあったことは否めません。
 著者の牧山桂子さんの両親は双方とも留学しています。母方の父親の樺山愛輔も留学していました。これら多くの留学経験を持つ親族に取り囲まれて留学の効果を考えていたからの挿入文であったかもしれません。
 それにしても、牧山桂子さんの飾らない両親に関する思いは、末っ子であるだけに、距離をおいているぶん充分楽しめました。
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