『八雲の妻』小泉セツの生涯
2017/01/23(Mon)
 長谷川洋二著 『八雲の妻』小泉セツの生涯 を読みました。
 今井書店より、平成26年(2014)5月21日初版発行されたものです。

 勿論ハーンの会に参加させていただくようになって入手できた本ですが、今さらここに記録するのも、と思うほどラフカディ・ハーンを学びながら、何度も手にとり読み返した本です。

 このたび、梶谷泰之著 内田融監修 村松真吾編注『へるん百話』―小泉八雲先生こぼれ話集 を読んだあと、読み残しはないかと、ていねいに読み返しました。

 後半309ページからの『思い出の記』は、いつ読んでもハーンの日本での美しい生活の雰囲気が読み取れて心和むものです。
外国から来たハーンの気持ちはわからないことが多いのですが、時代や境遇が変わっていても、女性の気持ちはよく伝わるのかもしれません。そして、彼女の言葉を通してハーンの人柄により近づくことができます。
 319ページに
 ≪それから山越に、伯耆から備後の山中で泊まった事をいつも思い出します。ひどい宿でございましたがヘルンには気に入りました。車夫の約束は、山を越えまして三里ほどさきで泊まるというのでしたが、路が方々壊れていたので途中で日が暮れてしまったのです。山の中を心細く夜道をいたしました。・・・・あの25年の大洪水のあとですから、流れの音がえらい勢いでゴウゴウと怖しい響きをしています。・・・≫このあと可部の太田川の渡しへとつづく道行の部分で、この宿屋がどこであったろうと、川の音の聞こえる伯耆からの旅を考えてばかりのときがあったことを思い出しました。

 セツがいやで、私もハーンと好みがいっしょと思えたのは、神戸から江戸へ行ったときの貸家探しのことです。牛込あたりにあった≪門を入ったところから薄気味の悪いような変な家・・・・あとで聞きますとお化け屋敷で、家賃は段々と安くなって、とうとう壊されたとかいうことでした。この話をしますと、ヘルンは「あゝ、ですから何故、あの家に住みませんでしたか。あの家面白いの家と私思いました。と申しました。≫私も全く同感です。


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