『三木清 人生論ノート』
2017/04/03(Mon)
 岸見一郎著 100分de名著テキスト『三木清 人生論ノート』を読みました。
 早朝読み終えて、山歩きをしながら考えました。
 この本を、安部政権前に読んでいたとしたら、さすがNHKの推薦図書でいいことが書いてあると、この図書に出会えたことに感謝して読んだと思います。
 しかし、岸見一郎氏は、この本が書かれた戦前の時代と、今が大変よく似ているので、今こそ読む意味があると冒頭に掲げています。読んで個人個人が、自分の人生について考えてほしいとさらにいろいろの局面でも述べています。
 この 『人生論ノート』が連載で掲載されているあいだに刊行した『哲学入門』は驚異的なベストセラーを記録しているといいます。内容から考えて、当時これらの本を読んだ多くの人はどういう気持ちになっただろうかと考えます。
 うがった言い方をしますと、籠池氏の国会招致では、巷の話題を耳にするにつけ、国民のほとんどの人が何らかの形でテレビでこれを見て大変な視聴率だったのではないかと感じます。
 このときの証言がどうであろうと、以後の国政を預かっている人たちの動きを見ていると、逆に、如何にこの証言が大きな爆弾を抱えた証言であったのかという思いがいたします。証言の内容よりも、以後の対応によっていまのところ、日に日に政府は国民の信用を失っているように感じて残念です。
 このことは、著者の岸見一郎氏が言っているように、三木清が哲学者として述べていることが、時の為政者にとって戦時体制を揺るがすような爆弾思想でありましたので、彼を陸軍報道部員として徴用し、国外に追放したり、些細な言いがかりをつけて、投獄しなければならなかったことに思いがつながります。戦後になってからでさえ、自分たちが戦犯を問われないために彼を投獄したままでついに死に至らしめるのです。
 先日、地域の公民館で交通安全協会の理事会があり、いきなり主催者側の一員としてはじめての出席だったため、早めに出席して、準備を済ませ、図書室であのユダヤ人へのパスポートで有名な杉原千畝についての本を読みました。彼は北満鉄道譲渡交渉のときにも、広田弘毅に外交手腕を高く買われるほどの外交官でしたが、帰国した昭和22年に外務省を退職させられました。  戦後も戦犯への恐れから、時の為政者は戦時中の自分の行動を反省するどころか、護身に躍起であったことが書かれてありました。敗戦後の数年は、それまでどおり、人間が人間としての自由や尊厳について考え、道徳的に生きることについて考えることが容易ではなかったことを知りました。
 三木清は、太平洋戦争が始まる前から日本がアメリカと戦争することや、日本はその戦に破れて、同盟国の独裁者ヒトラーが自殺することを予言して友人達に話していたということがわかっているそうです。
 三木清の『人生論ノート』について書いた岸見一郎氏の今の政情(三木は検閲を考えて社会情勢といったでしょう)を見越しての解説を、NHK教育テレビ放送で今夜10時25分から、そして4月の毎週月曜日夜に勉強できたらと思っています。
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