『華麗なる一族』 上巻
2017/04/21(Fri)
 山崎豊子著 『華麗なる一族』上 を読みました。
 昭和55年発行、平成19年50刷の分厚い新潮文庫です。
阪神銀行頭取の万俵大介が主人公の小説です。
いまは亡き万俵大介の父親の万俵敬介が、阪神銀行・阪神特殊鋼・阪神不動産・万俵倉庫などを起業し、莫大な財を築き、広大な屋敷に、贅を尽くした何棟もの家屋敷や、別荘を所有していたのを受け継いで、万俵大介はさらにそれらを大きくし阪神銀行の頭取に納まっているのでした。
彼には、公家華族の嵯峨子爵の出の寧子という妻と、長女の一子、長男の鉄平、次男の銀兵、次女の二子、三女の三子、と5人の成人した子どもがいます。
そして、華族の娘として、何もできない妻の寧子にかわって、大介の片腕となって、子どもたちの教育をし、家を取り仕切り、大介の事業に役立つ子どもたちの結婚相手を見つけ、ひいては、大介の寝室に大介のベッドを中心に妻の寧子の反対側にベッドがおいてあるという、大胆不敵な愛人の高須相子という人もいます。
この夫婦生活が寧子を傷つけるのは当然で、自殺未遂もしたりするのですが、自殺もきちんとできない自分ではしかたがないと、我慢して生活しています。
この、高須相子との関係が世間に知れると大変なスキャンダルになって、万俵大介は世間から抹殺されかねませんが、広大な邸宅でのことなので、外部には漏れないのです。子どもたちも反発の気持ちがありますが、だれとて、万俵大介には抵抗できなくて、かわいそうな母を見守っているのが精一杯です。
長女の一子は、高須相子が陣頭指揮をとって結婚させ、大蔵省の役人美馬中に嫁いで東京に居を構えています。
長男の鉄平は、叔父が引き継いで社長をしている阪神特殊鋼の専務です。東大工学部冶金を出てマサチューセッツ工科大学に留学後、高い知識と技術と情熱で、高炉建設にこぎつけます。やはり相子によって、元通産大臣大川一郎の娘早苗と結婚しています。祖父似の鉄平は父親に冷たくされ、融資の多くを大同銀行に頼むしかなく、父親の冷たさがなぞです。
次男の銀平は、阪神銀行に勤務し彼も本人の意思とは関係なく、相子によって、安田太左衛門大阪重工社長の令嬢万樹子と結婚にこぎつけます。
万俵大介は、時の大蔵省が健全で強力な銀行への整理を進めようとしていることをキャッチし、自行の合併には先手を打って、大が小を食ういわゆる弱肉強食型の合併を画策します。そのために、行内においては、大幅に預金を増やし、狙いをつけた銀行の不良債権などの汚点を大蔵省の資料から秘密裏に知ろうと画策します。しかし、各銀行には、必ずといっていいほど与党の実力政治家がついていて、資金パイプになっていて、なかなか難しいことを知っていき、阪神銀行が神戸に本店を置く地方銀行的な都市銀行10位の銀行であることを改めて認識させられて気を落とすところで、中巻へ・・・。
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