『松陰逸話』
2017/04/28(Fri)
 香川政一著 『『松陰逸話』 を読みました。
 昭和10年2月初版で、この本は昭和32年12月7版藤川書店発行のものです。 
 84ページの薄い本で、紙の質も悪く、赤茶けていて、旧字体で読みにくい上に、印刷も薄くなって読みづらい部分もおおく、明るい陽射しのなかで読めないところやわからないところは飛ばして読み進みました。
 この本は長いあいだ、うしなったと思っていたのですが、昨日古文書の辞書を探していて、見つかったものです。
 昨日は、その古文書の辞書のことで、夜書道家の先生を訪ねました。
 明治時代に作られたその辞書は、4巻あります。ほんとうは6巻あるものなのですが、我が家では1巻と2巻がかけているのです。実際に文字を引いてみると、その文字のくずした文字がひとつ、または数個あります。古文書を読むとき、文脈から見当をつけて、文字を引き、その崩しがあるとその文字で読み解きますが、なければまた他の辞書で引いてみるという作業で読み解いていくつもりです。そういうことをするため辞書はたくさん備えておくと便利だと思えます。
 この辞書では、くずした文字の横に「右軍」とか「大令」とか「子昴」とか書かれています。これは一体何?あるいは書体をいうのかと見当をつけ調べてみますがそれもよくわかりません。それで、先生を訪ねたわけです。
 教えることができるかしらと、80歳を過ぎ役所から届いた認知症についての調査用紙をみせ、「こんなものが届いてくるのですから・・・」と笑われます。
 質問するなり、それは人名ではないでしょうか、「右軍」とは「王義之」ではないでしょうか。といいながら、辞書を出してこられました。この辞書には、ひとつのことがらにひとつの解だけがあり、それが2段組でずらーと並んでいる辞書なのです。一人の人がなんとおりもの名前を持っていますから、偶然その中の二つが合えばわかるのですが、なければまた違う辞書で探すようです。いろいろあるなかで、ひとつでもこの辞書から見出せば先生のおっしゃる人名ということの確証が得られるのですが・・・、そしてあったのが「子昴」です。「子昴」は「チンスゴウ」だと思いますといわれて探していくと、そのとおりありました。「趙孟頫」と書くのだそうです。それで私もやっと納得できました。これは古文書ではなく書道の辞書のようです。先生の応接間にある1間半の書棚はほとんど辞書です。書道では、これらの書家のなかから選んでは、その書体を勉強するのだそうです。自分が選んで書いている人が載っている辞書もみせてくださり、その書体で書いて表装したものを数点見せてくださいました。
 もう書道をやめて10年にもなりますからね、辞書も書体を書いてこのように表装したものもほとんど人様にもらっていただきました。とさっぱりした様子でした。
  『松陰逸話』については、版を重ねて昭和16年6版のとき修正したとかかれてあります。第二次世界大戦に向けて、松陰の思いが、それへの先鞭のように書かれてあり、この部分が書き換えられたのではないかとも思えるのです。萩市立萩図書館に昭和10年発行のものが所蔵されていることがわかりましたので、いちど、疑問部分を読み比べてみたいというのが感想でした。

スポンサーサイト
この記事のURL | 未分類 | コメント(0) | TB(0) | ▲ top
<<「広島ラフカディオ・ハーンの会200回記念資料」 1 | メイン | 『華麗なる一族』 中巻・下巻>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://yamanbachindochu.blog106.fc2.com/tb.php/995-75601327

| メイン |